コラム - 仕事のルール

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仕事のルール

元プロ野球選手から学ぶ、仕事において大切なこと

先日、元プロ野球選手の田中大輔さんと
二人でお話をさせていただく機会をいただきました。

仕事は関係なく、全くのプライベートで
お会いしたものではあります。

完全にプライベートだったんですが、
結果的になんだか仕事の対談のように
なってしまいました(^^;)


が、やっぱりプロスポーツ界を
経験している方のお話ですから、
これが非常に示唆に富んだお話だったわけです。


仕事をするうえで本当に大切なことばかり・・・。


ということで、ぜひこのブログで
シェアしたいと思い筆を執りました。



我々ビジネスマンも仕事では大変な
努力をしているとは思います。

が、やっぱりプロスポーツの世界での
努力は並大抵のものではないですし、
しっかりとした考え方があっての
努力なのだろうと思います。


ビジネスマンがプロスポーツ選手並みに、
しっかりとした考えをベースに努力をすれば、
きっと今以上に仕事の質を高められるだろうと
思えてしまいます。


前置きが長くなりましたが、
まずは田中大輔さんの略歴をお伝えし、
そのうえで、対談の内容をご紹介したいと思います。


【田中大輔さんの球歴】

1984年12月18日生まれ
広島出身

如水館高校で夏の甲子園出場
東洋大学で主将を務め、大学日本代表、世界大会出場
2006年中日ドラゴンズにドラフト1位入団
2015年オリックスバッファローズに移籍
2016年引退

現在は、大府市で「DAISUKE Baseball School」
で小中学生の指導に当たっている。


【田中大輔さんとの対談】

宇井:
いつ頃からプロ野球選手を
目指されたんですか?


田中大輔さん:
小学生のころからプロ野球選手になりたいと
思っていました。

でも、自分のためにプロ野球選手になる
というのではなく、私の場合は、
最初から「家族のためにプロになる」って
思いがありましたね。


宇井:
自分のためになるのではなく、
家族のためにプロ野球選手になるって、
小学生がなかなかそんなふうには考えないと
思うんですが、なぜそんなふうに思えたんですか?


田中さん:
うちが母子家庭だったこともありますね。

子どもながらに、自分がこの家を支えるんだ
という気持ちが芽生えていたんだと思います。


宇井:
なるほど・・・。

自分のためではなく、人のためって考えることで、
どんな変化があるものですか?


田中さん:
自分のためってだけだと、
練習をしていても「まぁ、これぐらいでいいか」と
なってしまうと思うんです。

でも、これでいいかと思えてから、
人のためって思いが浮かぶと、
もう一頑張りできる。

たぶん、この一頑張りの差が大きい。


宇井:
その一頑張りの積み上げが
大きな差になるんですね。

その一頑張りを生むのが、
「他者のため」って思いだと。


それすごく分かります。

ところで、田中さんのポジションは
キャッチャーでしたが、
小学生のころからキャッチャーだったんですか?


田中さん:
小学3年からずっとキャッチャーですね。

如水館高校から特待生で東洋大学に
進んだんですが、そこでキャッチャー出身の
監督に巡り合えたのが私にはすごくラッキーでした。

やっぱりキャッチャーとして話が合いますから。

で、その監督に最初に言われたんです。

『田中は、いい目をしている。
 プロに行ける目だ』って。

これ、本当に嬉しかった。

指導者としてこうした一言を言えるように
なりたいものです。

そこから4年後にプロになるための
プロセス(計画)と目標をきっちりと立てました。


宇井:
どんなプロセス(計画)を立てられたんですか?


田中さん:
細かくはお伝えできないんですけど、
1年生でベンチ入りし、
2年生でレギュラーになり、
3年生でタイトル取って、スポンサーを付ける、
4年生でキャプテンとなり、日本代表に選ばれる、
ってな感じですね。

実際、3年のときにはベストナインのタイトルを
獲れましたし、MIZUNOさんにもスポンサーに
なってもらえたんです。

4年のときには日本代表にも選ばれました。


宇井:
すごい!計画通りに進んだんですね。

やっぱり目標・計画を立てておくと、
叶いやすくなりるんですね。


田中さん:
大学の監督さんの話をしたんで、
もう少しその話を続けてもいいですか?


宇井:
ぜひ。


田中さん:
キャッチャー出身の監督でしたので、
話が合いやすかったのはあります。

が、監督とは、とにかくコミュニケーションを
たくさん取るようにしました。

「リードはどうでしたか?」

「スローイングはどうですか?」
等々

そうすると監督としては、
「こいつ、常に野球のことを考えているな」
「本気でプロにいきたいんだな」と
思ってくれる。

こうして上の人に認められたほうが、
多くの情報を得られるようになります。

多くの人は、自分から積極的に
上の人に話しかけに行かないんじゃないかな。


宇井:
確かに、仕事上でも、
部下は上司に可愛がられたほうが仕事は
しやすくなりますね。

一部の天才と言われる人は、
上の人にどう思われようが、
関係なく、自分の道を進むってことも
あると思います。

でも、多くの人にとっては、やっぱり上の人に
認められたほうがいい。

そのためにも自ら積極的に話しかける
ってことですね。


田中さん:
はい、その通りだと思います。

私なんか全然天才肌ではないんで、
そうした努力も必要でした。


宇井:
いえいえ、そういう意味ではないですけど(苦笑)

話を少し変えますが、田中さんは、
今、小中学生を対象に野球を
教えられているんですよね。


田中さん:
はい、広島には戻らず、大府でやってます。

やっぱり中日の選手でしたから、
地元の方がメリットありますしね。


宇井:
小中学生を教えるってことで、
苦心されていること、工夫されていること、
注意されていることはどんなことがありますか?


田中さん:
そうですね、まだまだ子どもですから、
技術的な欠点は多いんです。


でも、それを全部修正しようというのではなく、
その中から、改善すると一番効果的と
思えるポイントを見抜き、それを改善できるよう
指導しています。

まぁキャッチャーでしたので、
選手を観察する力はあるんですよ。

その観察力から、選手一人ひとりの
欠点を見抜き、そこから改善させる。


例えば、スイングは強いけど、
欠点として「バットの軌道が良くない」とか
「体の軸の作り方が良くない」とかを見抜く。

そのうえで、それを技術的に改善していく。

教えた子の中には、従来8番か9番を打っていたけど、
指導の結果1番か5番を打てるようになった子もいます。


あとは、選手一人ひとり、体形も違うし癖もある、
そうしたことを考慮し、
一人ひとりに合った指導を心掛けています。

「なんでこんなことができないんだ?!」
とは絶対に言いません。


それをできるようにさせるのが私の役割ですから。

子どもたち全員を「注目される選手」に
させてあげたいし、
「一つ上のステージ」に上げてあげたいですね。

そんな想いで指導しています。


あとは、プロで学んだことを伝えたい。


宇井:
プロで学んだこと、例えば、どんなことですか?


田中さん:
例えば、落合監督からは、
「心技体」のなかで「体」が一番大事、
と教わりました。

体力がなければ、技術はつかないし、
心もついてこない、と。

聞いたとき、めちゃくちゃ納得しました。


あとは、達川さんからの一言かな。

「集中の中の余裕を持て」と言わたんです。

集中してもいいけど、周りが見えなくなっては
いけないと。


もう一人の自分で自分を、客観的に見ることを
教わりました。

子どもたちには難しいかもしれませんが、
分かるように伝えていきたい。

あとは、自分自身のことになりますが、
「何のために野球をやっているのか?」
これを明確にしてもらいたいです。

できれば親のためでもいいし、「誰かのため」
って視点で目的を考えてもらえるといいですね。


宇井:
なんだか対談風になっちゃいましたが、
めちゃくちゃいい話を聞けました。

私のブログで紹介させてもらってもいいですか?


田中さん:
もちろん構いません!


宇井:
ありがとうございます!



DAISUKE Baseball School

詳細・問い合わせ

http://obu-green.net/batting/


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