コラム - 仕事のルール

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仕事のルール

環境変化について話し合う場を作る

トヨタ自動車とスズキが業務提携レベルではなく、
資本提携レベルで協力し合うと
8月28日に正式発表が行われました。

CASEに代表されるように、
自動車業界は、100年に一度の大変革期と
言われています。


その大変革期を生き残るためにも、
こうした資本提携での協力関係を構築することは
必要なことなのだろうと思います。


自動車業界に限らず、
今まで競合企業とも思っていなかったところが
急に競合相手になったり、
まったく関係ない業界の企業が急に優位に立ったり、
本当に企業経営にとっては大変な時代だと思います。

が、楽しくもある時代なのかもしれません。


こうしたトヨタ・スズキの資本提携に限らず、
自社を取り囲んでいる環境の変化について
部署内で語り合える場を作っておけると
いいなぁと考えています。

経営層レベルではありません。

経営層がこうしたことを話し合うのは当たり前ですから。

そうではなく、組織でいえば、課単位ぐらいで。


忙しくて、なかなかそんな余裕もないよ、
という声も聞こえてきそうですが・・・。


こうしたことを話し合っておけると、
上司(リーダー)が方向性を示したり、
仕事の指示を出したりするときに、
上司(リーダー)の意図が伝わりやすくなります。

なので、業務効率は良くなると思うのです。


では、環境の変化をどう語り合うのかといえば、


『この環境変化によって、
 どのような未来につながるのか?』

という将来予測と

『この環境変化は、そもそも
自社にとってプラスに働く環境変化なのか、
マイナスの環境変化なのか』

ということ。


前者の将来予測はなんとも難しいですが、
チームのメンバーで、
「この環境変化から、どんなことが予測される?」
ということが話し合える場を作れると
組織としての課題を共有しやすくなります。


後者のプラスなのかマイナスなのかは、
環境分析であるSWOT分析でいえば、
プラスであれば機会(Opportunities)ですし
マイナスであれば脅威(Threats)ということになります。

環境変化というのは、
基本的には、機会(Opportunities)でも脅威(Threats)
でもありません。

その環境変化に対して、
自社に対応できる能力・技術があれば機会でしょうし、
自社に対応できる能力・技術がなければ脅威になります。


こちらも、チームのメンバーで、
「この環境変化に対して、うちの会社として
対応できる能力・技術って何かな?」

「この環境変化に対して、うちの会社として、
どんな能力・技術があれば対応できるかな?」

こんなふうに考え合うことで、
会社の課題、チームの課題が浮かんできます。

どんな環境の変化でも構いません。

ちなみに、昨日、お伺いした会社で、
まさにこの「環境変化について話し合う場」を
作ってもらったのですが、

「先日の九州北部の豪雨があったように
日本各地で豪雨の被害が増えている」という
外部環境の変化が挙げられていました。

自動車関連の企業さんだったので、
トヨタ・スズキの資本提携のことも挙げて
いただいていましたし、
もちろん、その他にもいろいろ挙げては
いただいていました。


「豪雨による被害が増えている」という
この環境変化からどのような未来が
予測されるのか?

そして、

この環境変化に対して、自社に対応できる技術があるのか、
あれば、どのように活用したらいいのか?

なければどんな技術を身につける必要があるのか?

を考えてもらいました。

ここでは、具体的な内容をお伝えしきれませんが、
「うちにはこんな技術があるから、
こんな車の開発支援ができるのでは?」
なんて意見が出ていました。

更に、「それをどう提案していくかが課題だよね」、
なんて話になっていました。

いずれにしろ、どんな環境変化についてでもいいので、
チームとして、
「この環境変化から未来はどうなると思う?」
「うちのどんな技術が使える?」
「どんな技術を身につける必要がある?」
なんてことを話し合える場を作る。

そんな場が作れたら、
問題意識のレベルを合わせやすくなりますし、
危機感も共有しやすくなります。


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