コラム - リーダーのルール

leader

リーダーのルール

リーダーにとって一番大事なこと

先日、とある「営業研修」で

講師をしていた時のことです。



受講者の方(男性20代後半)から、

こんな質問を頂きました。



「私は、まだ管理職でもなんでもないんですが、

将来は、チームのリーダー、管理職に

なっていきたいと考えています。



先生が考える

“リーダーにとって一番大事なこと”って

なんですか?」



めちゃくちゃストレートな質問!

でも、すごくいい質問ですよね。



あなたなら、何と答えますか?



リーダーにとって大事なことは

色々あるでしょう。



でも、一番って聞かれたら何でしょう?







私が答えたのは、



「笑顔」



でした。



特にこれからの時代、

強面の「俺についてこい」タイプではなく、

笑顔のいい、笑顔の似合う人が

リーダーとしてはよいリーダーと

言われるんじゃないかと考えています。



なぜ、そう考えるのか?



私が考える主な理由は4つあります。



一つ目・・・



もしも、リーダーに問題解決力が無かったら・・・



チーム内で発生した問題が、

ちょっとした問題であったとしても、

きっとリーダー自身があたふたしてしまうでしょう。



「何やってくれてるんだ!どうするんだ?

お前らで何とかしろ」



となるか、



「どうしよう・・・困ったぁ・・・」

となるか、

いずれにしろ、笑顔ではないはず。



逆に、問題解決力のあるリーダーであれば、

「あぁ、大丈夫、それぐらいの問題、

ちゃんと筋道立てて考えていけば、

何とかなるから」



そんな風に笑顔で言えるのではないでしょうか。



部下が顔を引きつらせている時でも、

リーダーが「大丈夫」と笑顔でいてくれたら、

部下からしたら、少し安心感を抱くはず。



あの人が笑顔でいうんだから、

大丈夫なのかな、と思えたらなおいい。





笑顔でいるリーダー、

笑顔がいいリーダーは、

その背景に問題解決力の高さが

あるはずなんです。



笑顔じゃないリーダーは、

問題解決力が低いリーダー

と言えるかもしれない。





単に能天気なだけなんじゃないか、

って言われるかもしれません。



でも、能天気でも、深刻にならず、

笑顔でいてくれた方が、

部下にとってはいいと思いません?



森保監督、コスタリカに負けて、

GS敗退のピンチに立たされたときでも、

笑顔でいてくれたと思います。





二つ目・・・



笑顔でいるということは、

自分の感情をコントロールできていることです。



辛いときに辛い顔をする、

苦しい時に苦しい顔をする、

悲しい時に悲しい顔をする、

腹立たしい時に怒った顔をする、

これは誰でもできます。



でも、辛いとき、苦しい時、悲しい時、

悔しい時に前を向いて笑顔でいるのは、

誰にでもできることではありません。



辛い、苦しい、悲しい、悔しいという

マイナスの感情が湧いているときに、

笑顔でいられるのは、

やはり自分の感情がコントロールできるから。



感情に身を任せて、

辛い、苦しい、悲しい、悔しいって

顔をしていたら、

リーダーシップを発揮できません。



人に良い影響を与えられません。



なぜなら、人は自分にできないことが

できる人を尊敬するから。



誰でもできることをやっているリーダーを

尊敬しません。



尊敬できない人から

「ああしろ、こうしろ」って言われても

人は動きません。





辛いときにもここから学べることを考える、

苦しいときでも、この苦しみが

将来につながることを探す、



こうした考え方ができてこそ、

少し笑顔でいられるんじゃないでしょうか?



特に最近はアンガーマネジメントとか

言われるように怒りの感情を

コントロールできるかどうかが、

リーダーの条件とも言われるぐらいですから。





三つ目・・・



笑顔でいる人って、

基本、人を尊重する人、

人に感謝する人だと思います。



目の前にいる人が

自分の好きな人、

自分が尊重している人、

ありがたいと感謝している人であれば、

やっぱり笑顔になると思うんです。



逆に嫌いな人、尊重してない人、

感謝もしていない人の前では

なかなか笑顔になれません。



笑顔でいてくれるリーダーは、

自分のこと尊重してくれている、

好きでいてくれているのかな、

と、メンバーは思えるものです。



そして安心感を抱くのです。



安心感を抱けば、

一緒にいて変な緊張感もないし、

安心していろいろなことを発言できる。



そうなれば、

自分の本来持っている力が発揮しやすくなる。



あのリーダーのもとでは力を発揮できる。



リーダーが、

「俺の言うこと聞いてりゃいい」、

っていう時代ではありません。



今までは、先行者の知識と経験で

何とかなっていたかもしれません。



でも、今は、そんな時代じゃない。



逆に今までの成功体験や知識が

邪魔になるぐらいの時代。



だからこそ、俺の言うこと聞け、

ではなく、人を尊重し、

多くの人の考えを引き出す、

そうした方が成果が出しやすい時代なんです。



そして、それができるリーダーは、

基本、笑顔が多いんです。





サッカー日本代表のキャプテン、

吉田麻也が言っていました。



「いろんな監督とやってきたけど、

本気で選手のことを考えてくれた、

数少ない一人が森保監督。

“みこしを担ぎたい”と思う監督であることは

間違いない」。



「ここまで選手ファーストで考えてくれる人は

いないんじゃないか」。



こんなふうに思わせる森保監督、

やっぱり笑顔がいいんです。



森保監督、選手を尊重している、

スタッフを尊重している、

そして日本のサポーターを尊重しているからこそ、

自然と笑顔でいられるのではないでしょうか?





最後、四つ目・・・



最後は簡単です。



笑顔じゃない人のところに

人は集まりません。



笑顔でいれば、人が集まります。

笑顔でいれば、誰かが助けてくれます。



私自身のことを言うのは気が引けますが、

27歳から29歳までの3年間、

イギリス駐在をしていました。



同じ会社の人は一人もおらず、

ものすごく孤独。



やっぱり最初の1年はしんどかったです。



なかなか英国人がこちらの意図に

沿った動きをしてくれない。

愚痴をこぼせる同僚もいない。



当時まだインターネットなんてもの

なかったですから、

日本のバラエティ番組も見られない、

簡単に本社と連絡も取れない。



でも、なんだかんだと

明るくやってると

人が助けてくれたんです。



これは自分にとっては本当に大きな財産。



笑顔で明るくやってりゃ何とかなる、は、

私の座右の銘です。





四つ、長々と話をしてしまいました。



まとめると、



リーダーの要件は笑顔



なぜなら、自然と笑顔でいられるのは、



問題解決力があるから



人を尊重し、人に感謝しているから



ネガティブな感情を

コントロールできるから。



そして、笑顔でいるから、

人が集まる。





世の中に笑顔のリーダーは

いっぱいいるでしょう。



しかし、



純粋に上記の4つの裏付けのある笑顔が

できてるリーダーは少ないのではないか、

とも思うのです。



作った笑顔ではなく、

誰が見ても生粋の笑顔、

これがリーダーの要件だろうと、



今回のW杯での森保監督を見ていて

感じたのでした。


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