コラム - リーダーのルール

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リーダーのルール

目的のためなら何でもする~リーダーの心得

今回のブログでは、「リーダーシップ」について
考えてみたいと思います。

特に平常時ではなく、「非常時」のリーダーシップ。


平常時よりも、非常時の方がリーダーの
資質が表に表れやすい。

なぜなら、「決める」ということは、
リーダーの大きな役割ですが、

その「決める」という役割が非常時には、
より難しくなるから。

非常事態時に意思決定するのは、
本当に大変なことだと思います。

通常の情報収集力、分析力、判断力だけではなく、

英断できるだけの勇気、
下した決定に対してどんな批判をも受ける覚悟、
結果に対するブレない自信、

そんなものが必要になるのではないでしょうか?

新型コロナウイルスが全く収束の気配を見せない現状は、
通常ではない「非常事態」です。

「非常事態」のときこそ、
「英断できるリーダーシップ」が求められると思います。

それと、目的を達するためなら、
枠を取っ払って策を考える発想力、
これも必要。

目的を達するために、多面的に考え、あらゆる選択肢を挙げ、
その中から絞っていく発想力と決断力。

もちろん、コンプライアンスに反してはNGですが、
目的のためなら、何でもするという気概が求められるでしょう。

「これがあるからできない、あれがないからできない」
そんな風に勝手に枠を自分で決めて、
目的のための手段の発想を貧弱なものにしていては、
非常時のリーダーは務まりません。

また、意思決定にはスピード感も求められます。

他の組織、他の人の様子を見てから判断しよう、
これでは非常時のリーダーは務まりません。

本当に非常時のリーダーには求められるものが多い。


そういう意味では、今回の「コロナ禍」においては、
リーダーシップを持ったリーダーがいる国とそうでない国で
その違いが、顕著に表れたのではないかと思います。


ちなみに、米国の企業では、
ワクチン接種の義務化に動いている企業が出ていきます。

ユナイテッド航空は、全従業員に接種を義務付けると通達し、
10月25日までに接種証明書の提出を求めています。

マイクロソフト、グーグル、Facebookは、
出社の条件にワクチン接種証明書の提示を義務付けています。

CNNでは、ワクチンを接種せずに出社したとして、
従業員3人を解雇しています。

日本の企業で、社員に「接種義務」を課したところはないでしょう。

ワタミでは、社員にワクチン接種を社員に求めていますが、
「原則接種」で「義務」とはしていません。

逆に「接種禁止」というちょっと理解に苦しむ発令をした
Tマホームの社長さんもいらっしゃいますが。


米国と日本とでは、労使の関係も違うでしょうし、
一概にどちらがいい悪いとは言いにくいとは思います。

が、先ほど例として挙げた米国企業のリーダーには、
リーダーとしての決定力、覚悟、自信を感じます。

アメリカ以外の国でも、
たとえば、接種スピードが世界一のイスラエル(人口923万人)。

接種完了率は68.4%(8月24日時点)。

ネタニヤフ前首相は、とにかくワクチン接種を早く済ませ、
国民を守り、日常を一刻も早く取り戻す、
この目的を実現するために、
ファイザーのCEOブーラ氏に直談判をしたそうです。

ファイザーがワクチンを開発している段階から
購入しようと動いたようです。

2020年の4月、5月の段階。

相当なスピード感です。

その頃に交渉を開始。

その交渉では、開発後に優先的にイスラエルが供給を受けられるよう、
治験データをファイザーに提供することを伝えたそうです。

それにより優先購入権を獲得したのです。

絶対にこの国を守るという意志の強さが感じられます。


イギリスでは、ワクチンを獲得するために
ベンチャーキャピタルへの投資手法を活用しました。

2020年5月、ジョンソン首相が、
ケイト・ビンガム(55歳)という
とある女性に直接電話。

ケイトは、バイオ業界にネットワークを持つ
民間企業で働くベンチャー・キャピタリスト。

ビジネススキルと人脈を買って、
ワクチン製造企業との交渉と契約を進めるPJのリーダーに抜擢。

以下は、ケイト・ビンガムの弁です。

『すぐに知り合いの専門家たちを集めて、
世界で研究されているワクチンを調べた。

最も期待出来るワクチンはどれか、優先順位を付けた。

当時240以上あった開発中のワクチンから有望なものをピックアップ。
その企業に資金を投入。

製薬会社が目標をクリアするごとにお金を投入。

見込みがなくなればストップ。
ベンチャーキャピタルの手法を取り入れた。

将来開発に成功したら、
優先的にイギリスに供給するという契約を結んだ。

7社と5億回分の契約。今回はスピード感が必要だった』

ジョンソン首相の発想力、凄いですよね。


で、更にもう一歩深く考えると、
このリーダーシップの強さはどこから生まれるのか?

やはり、その目的が「人のため」ということに
根ざしているのではないかと思うのです。

国のリーダーであれば、「国民のため」という。

決して、私利私欲のためが目的になっていては、
英断できる力、覚悟、ブレない自信は
生まれないと思います。

私利私欲が目的で、行動するとメンバーはついてきません。

それと、最後に一つ・・・

やっぱり緊急事態・非常事態ではなくとも、
リーダーは言行一致でモデルにならなければいけませんね。

経団連にテレワークを要請する際に、
直に会いに行って要請・・・?!

テレワークをお願いしている本人が、
2F幹事長と総裁選について会談・・・?!

オンラインでできますよ(^_^;)

本当は評価される政策も打ち出しているのでしょうけど・・・


リーダーは、こうしたことにも
気を付けないといけないなと思います。

メンバーが「このリーダーいいか、悪いか」を
評価するポイントをちゃんと理解しておくこと。

メンバーは、そんなに難しいことでリーダーの良しあしを
評価していません。

自分たちの分かりやすいことで評価します。

メンバーが評価しやすいポイントで
ネガティブな印象を与えてしまうのは、
やっぱりリーダーの資質の無さなのでしょう。


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