コラム - 仕事のルール

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仕事のルール

想像力が乏しい人の特徴

いきなりですが、次の文を読んで、
どんな絵が頭に浮かびますでしょうか?



『黒い瞳の大きな女の子』



「目が大きな日本の女の子」でしょうか?

人によっては、

「黒目をした背の高い女の子」かもしれませんし、

「目の大きな肌が褐色の黒人の女の子」かもしれません。


さらに言えば、

「目の大きな女の人の子供(男の子)」かもしれません。

まぁ、ここまではちょっと行きすぎですね。


何が言いたいかというと、

同じ一文でも、
いろいろな意味に解釈ができてしまう、

ということ。


そして、このような
意味が複数に解釈されてしまう文章を
書く人は、基本的に文章力が
あまり高くはありません。


そして、そして、全くの私見ですが、

「文章力が低い人は、想像力が低い人」

だと考えています。


なぜなら、自分が書いた文章が、
読み手に、どのように解釈されるか、

その想像ができれば、文章はそれなりに
しっかりと書けるはずだからです。


その想像ができるだけの力がないから、
分かりにくい文章、
意味が幾通りにも解釈できてしまう文章に
なってしまう。



先日、弊社クライアント先で、
2年目社員から現在の自分の成長度合いについて、
文章で送ってもらったことがありました。


その中にあった文章を一つご紹介します。


自分が2年目になって、
まだまだ足りていないと思うことは?

「活動的な行動」

それができていない要因は?

「業務量」。


文章というよりも単語ですね。

もしも、ここで書き手である2年目社員が
想像力を働かせ、

「ひょっとすると読み手が、
活動的な行動ができていないのは、
業務量が多いからなのか?少ないからなのか?と
考えてしまうかもしれない」

と想像できたら・・・


恐らく、そうした想像ができれば、
「業務量」という文章には
ならないはずです。


「いやいや、活動的な行動ができないって
言っているんだから、業務量が多すぎる、
ってことぐらい分かるでしょう」

と反論されるかもしれません。


しかし、
「ひょっとしたら、この文章で
こちら(書き手)の意図と
違った解釈をする人(読み手)もいるかもしれない」と

想像できるかどうかが重要なのです。

それが文章に現れるということ。


組織の中で、このように
文章力がない人が多いとどうなるか。

これは、非常に大きなムダなコストが
発生することになります。


なぜなら、分かりにくい文章を読まされた人は、
自分の解釈が合っているかどうかを
確認しなければなりません。


上司と部下の間であれば、
上司は部下に「これどういう意味かな?」と
確認しなければならない。


事実、先述の2年目社員に、私も確認しています。


この確認は全くのムダな作業です。


スポーツでいえば、ゴール前で
どうでもいいパス回しをずっとしていて、
全然シュートを打たないようなものです。


複数の人が読む文章であれば、
解釈を合わせるだけではなく、
合意形成そのものが難しくなるという
ムダも発生するでしょう。


このムダを放置しておいていいわけがありません。

上司や先輩は、文章力強化の指導を
しっかり行わなければなりません。


しかし、翻って、うちの高1の息子の文章・・・

LINEで単語の返答はあるけど、
「文章」での返答は見たことがありません・・・(T_T)


最後に、私自身がビジネス文章を書くときに
意識していることをいくつか紹介します。


●「ので」を使わない。

文章が下手の人は、「~ので、~ので」と
一文の中に「ので」が2つ以上出てきたりします。

基本、文章の途中で「ので」は使わないようにした方がいい。

「ので」を使うと一文が長くなってしまいますので。


●「~が」を使わない。

「~が」は逆説にも順接にも使えます。

「先日、BBQをしましたが、
 大いに盛り上がりました。」

これは順接。

しかし、「~が」とくると、一瞬、
次に逆の意味が来るのかと思ってしまいがち。

BBQをしたが、とまで読んで、
「うまくいかなかったのかな」と思ったら、
「盛り上がったんかい!」と突っ込みを入れたくなる。

これは読み手にとってストレスです。

ですから、逆説の場合は、「~です。しかし」
としています。

順接の場合も「~が」は極力使っていません。


●文末を意識的に変える。

不思議と同じ文末が続くと稚拙な印象を与えます。

「新型コロナは終息に向かっていると思います。
今後は、景気も少しずつ回復していくと思います。
ただ、第2波、第3波が来たときは注意が必要だと思います。」

とか、

「新型コロナは終息に向かうでしょう。
 景気も少しずつ回復するでしょう。
 ただ、冬場には注意が必要でしょう」

等のように。

こうではなく、、

「新型コロナは終息に向かっていると思います。
今後は、景気も少しずつ回復していくでしょう。
ただ、第2波、第3波が来た時には注意が必要です。」

のように文末をあえて変えるよう意識しています。


●改行を小まめにする。

これは、メルマガやメール、LINE等のケースですね。

 横に長い文章は読みづらいですから。


●自分が読んだときに「スラスラ」読める

 これはいちばん意識していることです。
 自分で読むときは、
 第三者的な視点で読むようにしています。

 この文章で他の意味に解釈されることが
 あるとしたら・・・

 と考えて、違った意味に解釈されそうな文章は
 書き直しています。


●タイトルとサブタイトルを付ける

 メルマガでは行っていませんが、
 ビジネス文書を書くときは、
 メールであってもやっています。



他にもビジネス文章力を高めるコツはあります。

小説やエッセイを書くのとは違います。

ビジネス文書ですから、
そのコツさえつかめば、分かりやすい文章を
書けるようになるのは、
それほど難しいことではありません。


もし、自分の文章力に自信がない、
部下、社員の文章力を高めたい、
という方がいらっしゃいましたら、
ご連絡ください。

御社の実情に合った形で、
ビジネス文章力を高める
ご提案させていただきます。

以下までご連絡ください。


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