コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

「仕事にプライドを持つ」ということ

「社員一人ひとり、もっとプライドを持って仕事をしてほしいんだ!」


先日、とある会社で打ち合わせをしたときに、

製造部長さんが私におっしゃった言葉です。


その部長さん、年齢的には50代半ばで、

見るからに親分肌的な感じの方。

でも、部下に厳しいだけでなく、

「部下は俺が守る」的な気概にあふれている方でもあります。

「俺についてこい」って言われたら、「はいっ!」って言っちゃいそう。

ただ、そんなリーダーシップに富んだ部長さんであっても、

なかなか社員教育には、手を焼いているようです。

特に、若手の社員教育には。


で、冒頭の発言になったわけです。

その発言を受けて、私から質問をさせていただきました。

「なるほど・・・。ちなみに、○○部長が、

社員に仕事に対するプライドがないなぁって感じるときって、

具体的にどんなときなんですか?」


この質問に対し、以下の答えが返ってきました。


「そうだねぇ、たとえば、工場に手を洗う場所があるんだけど、

そこがいつも水滴だらけになっているわけよ。

やっぱりこうしたところもきれいに保っておきたいからさ、

使ったら、備え付けのタオルで水滴を拭こう、ってやったんだよ。

でも、誰も拭かない。

そこで、カメラを設置してやったの。

そうしたら、みんなちゃんとタオルで拭いていくんだよね。

使った後に水滴をタオルで拭く。

こんなこと、難しいことでも、特別高い能力が必要なことでもない。

そんな当たり前のことが、

他人の目があればやるけど、無ければやらない。

これって、仕事に対するプライドが無いというだけでなく、

自分自身に対するプライドがないよね。

自分の生き方としてのプライドって言うかさ」。


「まさにその通り」と膝を打ちました。

私の考えていたことと、実にぴったりな感じなんです。


プライドを持って仕事をするとは、

「自分ひとりだけのときでも(誰にも見られていなくても)、

やるべきことをしっかりとやる。

面倒くさくても、この仕事を受け取ってくれる人のことを思って、

自分のできる限りのことを精一杯する」ことだと思っています。


社員、部下の行動を促すヒントがここにあります。


「具体的な行動がイメージできる表現で伝える」のです。


例えば、社員に「もっと仕事に誇りを持て」「プライドを持って仕事をしろ」

と言っても、それだけでは、なかなか通じないんです。


仕事に誇りを持つって具体的にどんなことなのか、

プライドを持って仕事をするって具体的にどんな行動に現れるのか、

それがイメージできないのですから。


だからこそ、こうした抽象的な表現だけではなく、

具体的な行動がイメージできる表現で社員には、

伝えていく必要があるのです。


今回の例で言えば、「プライドを持って仕事をしろ」だけではなく、

「プライドを持って仕事をするとは、人に見られていないときでも、

やるべきこと、正しいことをすること。

見られているからやる、見られていなければ手を抜くってのは

プライドがないってこと。

だれに見れていなくても、自分を律して、

自分のできる最大限の力を出そう」

っていわれたほうが、行動につながりやすいのではないでしょうか?


さらに言えば、「プライドを持って仕事をするために、

まず誰かに見られていなくても、水滴をタオルで拭こう」、

の方がもっと具体的ですね。


ちなみに、これだけが

「仕事にプライドを持った具体的な行動の現れ」ではないはずです。


あなたが、社員や部下に仕事にプライドを持って

取り組んでもらいたくて、

具体的な表現で伝えるとしたら、なんて伝えますか?

ぜひ、ご意見ください。


このブログ内でもシェアしていければと思います。

ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。


うちのスタッフ(29歳女性)に聞いたら、

プライドを持って仕事をするとは、

「自分で振り返った時に、手を抜いたなと思わない・思えないこと」

との返答がありました。


こんな考えで仕事してもらえてたら、

安心して仕事任せられますね。


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