コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

人材育成のカギは、結論を出さない議論

何らかの事故に巻き込まれ、

6人が、閉じ込められてしまいました。

6人のうち一人が犠牲になれば、他の5人を助けることができます。

さて、「5人を助けるために1人を犠牲にすることは正しいでしょうか?」


あなたなら、どのように考えますか?


先日(4月18日)の日経新聞1面「大学開国」と題した記事に、

「対話型講義」の本格導入を図った大学の取り組みが、紹介されていました。

その「対話型講義」で取り上げたテーマの一つとして、

先ほどの問いかけがあったのです。


この問いかけに、正解などありません。


新聞記事の中でも、

学生が「個々の命の価値は同じ。5人の命の総和の方が重い」、

「犠牲になる1人が米大統領だったら話が違う」などなど、

いろいろな意見が飛び交っていたと書かれていました。


この正解のない問いかけに、自分の意見をどれだけ言えるのか。

そのためには、知識や教養も必要でしょうし、

自分の考えをまとめる力、

それを相手に分かりやすく伝えるプレゼンテーション力など、

いろいろな力が必要になるはずです。


「自分で考える力」を鍛えるためにはすごく有効な取り組みだと思います。


これ、大学だけで行うのってもったいないと思いませんか?

「自分で考えて、自分で行動できる社員」を育成することは、

企業にとって大きな課題の一つ。


たとえば、社員を集めて、5人一組ぐらいのグループを作り、

そこで「正解のないテーマ」について考え、意見を述べ合う。

そんな場を定期的に持つことで、社員の「考える力」は高まります。


ただ、こうした場を持つうえで、

大きく2つの障壁があります。


一つは、「結論のない議論に対する抵抗感」。

企業組織のおいては、常々結論が求められています。

会議においても結論を出せないことは「悪」との

イメージはあるでしょう。

ですので、「正解のない(結論の出せない)テーマ」について

話し合いをすることにどんな意味があるのか、

という抵抗感を持つ人はいるものです。

ですので、目的を「考える力を鍛えるため」と周知して、

実施する必要があるでしょう。


二つ目は、「その場を仕切れる進行役の不在」。

こうした「正解のないテーマ」について議論を促すには、

それなりの技術が必要です。

こうした技術を身につけた人がいないと、

なかなか議論も活性化しづらいという側面があります。

この議事進行役に関しては、私の方で育成することも可能ですので、

ぜひ、お声掛けください。


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組織の中で、答えを出さない議論をする。

やってみるとかなりいい効果が表れてくると思います。


ちなみに、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、

ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が行う

「白熱教室」が手本になっていると新聞記事には書いてありました。

というか、そのまんまです。


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