仕事に美しさを求める
今年のプロ野球シーズンもいよいよ大詰め。
現在、阪神とオリックスが日本一をかけ、
日本シリーズを戦っています。
10月30日の段階でお互いが1勝ずつと
面白くなってます。
そんな大詰めの時期になり、
複数の球団で新監督の発表がなされています。
ソフトバンクは2軍監督を経て小久保監督に
巨人は原監督に代わり阿部新監督に。
先日、10月22日、
ソフトバンク小久保新監督の
就任会見がありました。
たまたま10月22日から24日まで
福岡に出張していまして、
小久保新監督の記者会見の模様が
テレビで頻繁に放映されていました。
今回は、小久保監督の就任会見での
発言について少し検証してみたいと思います。
まず、小久保監督が考える1軍監督の役割について。
記者の質問に答えた以下の発言がありました。
「2軍監督とは違う重責、
また求められるところが違うんで・・・
これ(1軍監督になったこと)で勝つためには
どうしたらいいかということを、 勝つことだけを
考えて、 やる時期が来たなと思いましたね」
組織のメンバー一人ひとりが、
自分の役割・責任を分かっている組織は強い、
特にリーダーが自分の責任を分かっている組織は強い、
これ、私の持論です。
1軍監督の役割は、
優勝するためにどうしたらいいかを考えることであり、
責任は勝つこと、優勝すること。
それ以外にはないと思います。
若い選手を一人前に育てるのは、
監督の役割・責任ではなく、
2軍監督やコーチの役割・責任です。
2軍監督やコーチが育成した選手たちを、
年間通してどう使って、
いかに勝っていくかを考えるのが
監督の役割・責任でしょう。
小久保監督はここを
明言しているのだと思います。
違った見方をすると、
2軍監督やコーチとの役割分担を
明確にしていると言えるかもしれません。
もう一つ小久保監督の就任会見で、
気になったというか、
個人的にはものすごく共感した
コメントがありました。
以下のコメントです。
「少し違和感を感じていることは、
強い、勝つということは大切なんですが、
美しさ、美意識と言ってもいいと思うんですが、
そこが一番今欠けてるんじゃないかな。
今回就任にあたり共に歩む首脳陣、選手たちと
いかに美しくあるかということをお互いの
共通認識として持ち合わせながら、
チームを作っていきたいなと思います。」
これ、個人的にはすごく共感できるんです。
私も仕事に美しさを求めたいと思っているんで。
ただ、問題はこの「美しさ」って人によって
解釈が変わることです。
解釈とは、人から否定される可能性のある内容です。
小久保監督が選手に向かって、
「そのプレイは美しくない。
美しいプレイをしなさい」
と言っても、
言われた選手にしたら、
「いや、いや、今のは美しいでしょ。
私は美しいと思っています。
これ以上に美しいプレイはないですよ」
って言われてしまう恐れはあるわけです。
組織において解釈で議論をすると、
上記のように平行線になってしまう恐れがあります。
解釈ベースで議論をするのではなく、
事実ベースで議論をすることが
組織においては求められます。
何が美しくて、何が美しくないのか、
美しさを客観的な事実で
評価することができるのか。
ちなみに、私の文書作成における美しさは、
・英数字は半角にする
・◆や●などの行頭文字を使用したときは、
行頭文字と同じ位置に2行目以降の文字が来ない
等あるんですが、
これ、全部、私の感性による解釈なんですよね。
英数字が半角じゃない方が美しい、
と感じる人もいるはずですし・・・
なかなか上司の感性を判断基準にすることは、
難しいところだと思います。
このあたりを小久保監督が
どのように首脳陣、選手等と共有していくのか、
どのようにクリアしていくか、
来年はそんな点も楽しみになってます。