コラム - マーケティングのルール

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マーケティングのルール

トランプに学ぶマーケティング術~なぜトランプは勝てたのか?

11月8日のアメリカ大統領選挙、
大方の予想を覆して、
トランプ氏が勝利しました。

今回のブログでは、
トランプ氏の勝利を
マーケティング的観点から
考察をしてみたいと思います。


まぁ、政治の専門家ではありませんので、
あまり込み入った難しい話はできません。

またいろいろ反論もあろうかと思いますし、
考察が表面的だというご指摘もあるとは思います。

が、それを十分承知のうえで、
「マーケティングに活かせるノウハウを
トランプから学ぶ」ってことで、
お伝えできればと思います。

3つの観点でお伝えします。


●トランプが勝った理由
(と勝手に私が思っていること)その1


マーケティングの世界に、
「熱烈なファンを作りたければ、
熱狂的アンチを作れ!」という考えがあります。

嫌われることを怖がって、
みんなから好かれようとしてはいけない。

みんなに好かれているのは、
結局誰も好きになってもらえていないのと同じだ!

みんなに好かれようとすると、
玉虫色の商品やサービスになってしまい、
結局は特徴のない平凡な
商品・サービスになってしまう。

で、誰にも受け入れられない・・・。


逆に、この人だけに好かれればいい、
他の人からは、嫌われてもいい、
ってくらいにした方が、
特色のある目立った商品やサービスになる。

ということなんです。

が、私自身もそうなんですが、
みんなから好かれようせず、
嫌われてもいい、
というのがなかなか難しいことだったりします。

やっぱり人から嫌われるのって、
嫌ですもんね。

でも、あえてこうしたアンチをつくることで、
熱烈なファンがさらに燃え上がっていくんです。

例えば、AKB48のファン。

「AKBなんて、何がいいの?
全然可愛くもないし・・・。
演技も下手だし・・・。
総選挙?くだらない」って言うアンチがいる。

それに対して、ファンは、

「きぃぃぃっ!どうしてAKBの良さが
分からないんだ!」と

AKBへの気持ちが更に燃え上がる。

で、CDを買いまくる・・・。

なんとなくイメージ、湧きませんか?

禁じられた恋の方が燃え上がるって
心理と一緒かな?


ということで、マスコミやクリントン陣営が、
トランプを酷評すれば、するほど、
トランプの支持者は更に
燃え上がったのではないかと思うのです。

アンチトランプ派が、
熱狂的なトランプ支持者を
生んだと言えなくもないんです。

そう考えると、アンチトランプがトランプを
勝たせたと言えるのかもしれません。

ちなみに、最近、アドラー心理学とかで、
「嫌われることを恐れない」なんてことが
盛んに言われていますが、
今回のトランプ勝利は、その流れを
加速させるのではとも考えています。

「トランプに学ぶ成功法則
     ~成功したけりゃ、嫌われろ!」

なんてタイトルの本が出版されるんじゃないかと
思っています。



●トランプが勝った理由
(と勝手に私が思っていること)その2

トランプ氏の発言。

「地球温暖化はでっち上げだ!」

めちゃくちゃ笑えます。

よくもこんなことが言えますよね(^_^;)。

(テレビ討論会では、ヒラリーに向かって、
そんなこと言ってない、
と否定してはいましたが・・・)

が、これマーケティング的に言えば、
関心をひくための一つの手法なのです。

人が常識と思っていることの逆を言う、
そうすれば、人は「えっ?」っとなって、
関心を持つ。

で、その内容を知りたくなって
つい話を聞いてしまう・・・。


先日(11月17日)の日本経済新聞の1面、
本の広告欄に、こんなタイトルの本が
載っていました。

『40歳を過ぎて英語をはじめるなら、
TOEICの勉強は捨てなさい。 』

藤岡頼光著


※TOEIC:コミュニケーション英語能力を
    測る世界共通のテスト


ちなみに、楽天、ユニクロ、日産、JR東日本、
ブリヂストン、新日鉄等の
大手企業をはじめ、2,500社以上の企業が、
TOEICの受験を義務付けているとのことです。


先日、私が以前勤めていた会社の同期と
飲んだんですが、最近管理職になるには、
TOEICで400点以上を取らなければならなくなった、
と言っていました。
(楽天と比べると大分低い気がする・・・(^_^;))


そんな中で、いい大人が英語を勉強するなら、
TOEICなんかやったらダメ、
と主張するわけです。

「えっ?」って思いますよね。

で、どんな内容か気になって、
本を購入しちゃうわけです。


企業や商品のキャッチコピーでも、
こうした常識と逆を言うなんてのは
常套手段だったりします。


有名なところは、とある工務店が出した、
「家はまだ建てるな」でしょうか。


「キレイに痩せたければ、食べたいだけ食べろ!」

「一言もしゃべらずに人を説得する方法」

この2つは、私が今瞬間的に勝手に考えました。

最近の週刊誌にこんなのもありましたね。

「塩分を減らせば血圧下がるは間違いだった」

こうした“逆説”を強気で主張して、
人の気を引くというのは、
こう言ってはなんですが、
ある程度の知識レベルが高い人、
(もしくは一度は騙された経験のある人)であれば、
「そんなことあるわけないよ」と一蹴しちゃうんです。

でも、こうした逆説に惑わされて、
ついつい商品を購入してしまう人たちも
一定数います。


雑誌に載っている、両サイドに女性をはべらし、
肩を組んでいる写真とともに
「このネックレスを買ったら、急にモテモテ!」
なんていう胡散臭い広告を信じるようなものです。

普通の人なら、「そんなわきゃあない!」って
見向きもしないはず。

でも、本当に彼女がほしくて切羽詰まっている
ような人からしたら、つい関心を持ってしまい、
購入してしまう・・・。

そんな心理をトランプ氏は巧みに
活用していたのではないかと思うのです。



●トランプが勝った理由
(というよりも、ヒラリーが負けた理由
と私が勝手に思っていること)その3

最後は、トランプが勝った理由というより、
ヒラリーが負けた理由と
言ってもいいかも知れません。

大統領選挙前のテレビ討論、
お互いの誹謗中傷が飛び交った
そんな討論会でした。

トランプ:
「(女性問題は)すべてでっち上げだ、
クリントン氏による作り話の可能性がある」

「クリントン氏のメールの問題は作り話ではない。
クリントン氏は、何度もうそを繰り返しているのに、
アメリカ大統領選挙を戦っていいのだろうか。
メール問題こそ議論しなければならない」

ヒラリー:
「トランプ氏は、女性問題に限らず、
アメリカ軍兵士である息子をイラクで亡くした
イスラム教徒の夫婦を攻撃したときなども
決して謝罪せず、すぐに責任を否定する。

集会で暴れるような人たちを称賛する
トランプ氏の行動は、争いを生み危険だ」

等々・・・。


で、こんな誹謗中傷をし合う
二人の姿を見ている人たちは、
無意識にこう感じていたのでは
ないかと思うのです。

トランプ氏に対しては、
「言っていることと風貌を含めたイメージに
ギャップがない。面白い!」

クリントン氏に対しては、
「こんなこと言う人だったのか・・・。
なんかヒステリックな感じがする。
あんまりこういう話し、
この人から聞きたくないな」と。


また、これが大事なんですが、
トランプ氏の発言に共感する層は、
誹謗中傷合戦に興奮する層であり、
クリントン氏の支持層は、
誹謗中傷に呆れてしまう層だったのでは
ないかとも思います。


クリントン氏の支持者は、
こうした誹謗中傷ではなく、
どんなアメリカを作ろうとしているのか、
それはどうやって実現させようとしているのか、
という話をもっと聞きたかった層なの
ではないでしょうか?


ところが、クリントン氏は、こうした誹謗中傷合戦に、
トランプ氏にまんまと引きずりこまれてしまった・・・。

マーケティング的に言えば、トランプは、
自分の支持者(顧客)の特性や期待を
ちゃんと分かっていて、その期待に
応えて、支持者(個客)熱狂させることに
成功した。

しかし、ヒラリーは、自分の支持者(個客)の
特性やニーズを分からずに、
その期待に応えられず、失望させた・・・。


当然、他にも今回のトランプ勝利の
理由はいろいろあるかと思います。

が、今回はマーケティング的視点での
考察を試みてみました。

まとめると・・・


【学びその1】
特色のある尖った商品・サービスを
作るにはみんなに好かれようとしてはいけない。

【学びその2】
アンチを作ったほうが熱狂的なファンが生まれる。

【学びその3】
注目されたければ、常識の逆説を唱えろ!

【学びその4】
ターゲット顧客の感情を理解し、
顧客が求めているものに応えるのが
マーケティングの基本。



トランプ氏も、選挙前と違って、
現実路線にシフトしていて、
角が取れた感があります。

いずれにしろ、
実業家としての手腕を政治で
活かしてくれることを心から祈っています。


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