コラム - 経営者へのラブレター

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経営者へのラブレター

社内人脈が新入社員を救う!

『新入社員が仕事に楽しさを
感じ始めるときがあるとしたら、
どんなときか?』

先日、伺った企業の管理者の方と
話をしているときに出てきた話題です。



あなたであれば、
不安と期待が入り混じった新入社員が、
「仕事、辛いなぁ」と不安や辛さばかりでなく、
「仕事って楽しいもんだなぁ」と
感じ始められるときがあるとしたら、
どんな時だと思いますか?



・仕事を覚えられて、
 一人でできるようになってきたとき

・上司や先輩等周りの人から褒められたとき

・お客様等関係する人から
 「ありがとう」と感謝の言葉を
 もらえ始めたとき


等々、いろいろあるかと思います。


そのときにも、そんな話が出ました。


で、一つ「なるほど」と思うのがあったのです。

何か?



『社内、特に他部署の人との人脈(人間関係)が
できて、気軽に仕事のお願いができるように
なってきたとき』
です。


確かに私自身が新入社員の頃を思い出すと、
そうだったなぁと思います。


他の部署の人に気軽にお願いできるように
なったときには、
「自分もちょっと会社の一員になったかな、
成長したかな」と感じた記憶があります。


私の場合、営業でしたから、

例えば、クレームがあって困ったときに、
技術部の人に、「お客様に同行してください。
お願いしますよぉ~」とか、

品質保証部の人に、
「何とか早く対策書作成してもらえませんか、
頼みますよぉ~」というような感じでしたね。


相手の役職としては、班長、グループリーダー、
主任あたりで、ちょっと上の先輩って
レベルではあったかと思いますが。


そうなれば、当然、仕事も
進めやすくなりますから、
早く成果も出る、高い成果も出しやすくなる、
ってことで、楽しくもなってくるわけです。


要は、組織における縦の人間関係ではなく、
横・斜めの人間関係が重要ってこと。


で、話は別の会社のことになるのですが、
私が10数年来お付き合いさせていただいる
クライアントさんの事例を紹介します。

この横・斜めの人間関係をつくれて、、
組織風土を非常によくしているのです。


社員数はグループ会社含めて
3,000人ほどの会社。


横・斜めの人間関係を作る手法としては、
トヨタで言う「大部屋」とか、
ファンクショナル組織なんてのが
浮かぶ方もいらっしゃるかもしれません。

が、そうした組織的な取り組みではありません。

どんな取り組みか?



「自発的に参加する研修制度」

です。



階層別や職種別での研修ではありません。

会社がいろいろな研修メニューを用意して、
その研修メニューの中から、
社員が受けたい研修を自ら選び、参加する。


いろいろな部署から、いろいろな階層の人が
参加してくるわけです。


3,000人もいる会社ですから、
初対面の人も多い。

中には、電話では話したことがあるけど、
会うのは初めてなんて人もいます。

で、研修中には、グループ討議なんかも
ありますから、自然とコミュニケーションが
生まれます。

仕事を離れた研修なので、
比較的気軽に話もできる効果があります。


その研修で人間関係が作れれば、
いざ、仕事で何かお願いしなければいけない
ということがあっても、気持ち的には
楽ですよね。

会ったこともない人にお願いするよりは、
楽なはずです。

そうすれば、仕事もスムーズに進み、
楽しくなっていくと。

先日、私が講師を担当した研修でも、
2年目の社員さんが40代の役職者と
同じグループになって気軽に話をしていました。

普通にしていたら、
なかなか接することのない人でしょう。

この研修制度自体は、
斜めの人間関係を作ろうと
意図したものではありません。

副次的な結果として、斜めの人間関係づくりに
寄与できていると言った方が正解です。

が、いずれにしろ、縦の人間関係だけではなく、
部署を超えた横・斜めの人間関係を
いかに作るか、が新入社員に限らず、
組織力という観点からも、
大切なのではないかと思います。


ちなみにこの会社、
ストレスで休職する社員の数が、
同規模の企業と比べて、
少ないというのがちょっとした誇りだったりします。


3,000人もいるような会社だから、
こんな取り組みができるんだろう、
という意見もあるでしょう。

が、こうした取り組みは一例であって、
斜めの関係づくりが大事なわけです。

それを作る仕組みを作ろう、ってことと
受け取ってくださいね。

あと、少人数の組織にとっては、
人間関係が作りやすいのが
強みなはずです。

少人数の会社さんにとっては、
その強みを活かすためにも、
縦の関係だけでなく、
横・斜めの関係を大事にしていけば、

より強みを活かせるのだろうと思います。


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