コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

新入社員に求められる能力とは・・・

例年、新入社員研修を
担当させてもらっている会社が数社あります。

今年も、ありがたいことに、
3月末から日数にすると7日ほど、
新入社員研修をさせていただきました。


私が新入社員だったのは、
もう26年も前ですから、
今さら、新入社員に接して、
初心に戻るなんてこともありませんが、

まぁ、普段やっている仕事とは、
違った雰囲気でできるんで、
楽しくはあります。

普段は、おじさんばっかりが相手っすからね。
(ご、ごめんなさい!)


ただ、もちろん、社会人として
第一歩を踏み出す大事な瞬間での
研修ですから、ものすごく責任を
感じながら仕事はしています。


で、その新入社員研修をしていて、
たまに、こう思わされる新入社員がいるんです。

『あぁ、この子、仕事し始めたら、
ちょっと苦労するかもなぁ』

って。


先日も、そんな女子社員がいました。


なぜ、私が、その女子社員に、
そう感じたかというと、
新入社員研修の場で、
こんなことがあったんです。


グループディスカッションを
してもらっていたときのことです。


仮にその女子社員をAさんとしましょう。

Aさんは、そのグループディスカッションで、
書記を担当していました。

6人で囲んだ机の真ん中にA3用紙を置いて、
メンバーから出される発言内容を
書いてくれていました。

が、ある漢字が書けなかったようなんです。


それを見て、対面に座っていた男子社員が、
「りっしんべん書いて、右側に・・・」って
教えてくれていました。

が、やっぱり書けない。


で、結局、Aさん、「まぁいいや」って言って、
諦めて平仮名で書いちゃったんです。


その様子を横から見ていたんですが、
なんとなく投げやりな感じが見受けられて、
Aさんに、つい言っちゃったんです。


「そこ、もういいや、じゃなく、
せっかく教えてくれているんだから、
ちゃんと書こうよ」って。


そうしたら、Aさんが、私に向かって
こう言ったのです。

「別に、この議論に重要なことじゃないですから!」


(゚д゚)!


確かにおっしゃる通りです。

このグループディスカッションにとっては、
漢字が書けずに、平仮名で書いたからといって、
全く影響ありません。


Aさんが正しい。


しかし、しかしです。

私、まがりなりにも講師という立場ですし、
年齢的に言っても25歳以上も年長者なわけだし・・・


正直、その言い方、可愛げがないよなぁと
感じてしまったわけです。


確かにAさんの言っていることは、正論ですよ。


でも、正しいこと言っていても、
自分の立場を踏まえないとか、
逆に相手の立場を踏まえないとか、
言い方の問題だとかで、
相手にネガティブな感情を抱かせてしまうこと
ってありますよね。


これ、新入社員だけじゃなく、
気をつけないければいけないことでは
あると思います。


が、やっぱり新入社員は、
このあたり特に気を付けなければ
いけないと思うんですよ。


周りからの評価が、その新入社員の
将来を決めてしまうことありますから。


無駄に嫌われる必要はないと思います。

どうせなら、
「今年の新入社員の○○さんはいいね」
ってプラスの評価を受けたほうがいい。


が、残念ながら、こういうタイプの人って、
自分が相手にネガティブな感情を
抱かせているのに気づけないんです。

知らず、知らずのうちに、
周りから嫌われている。

で、自分の何がいけないんだろうと、
不思議がる・・・。


新入社員にとって、
「周りから可愛がられること」って
本当に大事なことだよなぁ、と
今回のAさんのケースで改めて感じたのでした・・・。


では、周りから可愛がられるためには、
どうしたらいいでしょう?

やっぱり気遣いでしょうか。


例えば、先輩社員が、会議後にホワイトボードを
消していたら、「あっ、それ私がやります」って
言えるかどうか・・・


上司と飲んでいて、空いたグラスに気づいて、
「次、どうされますか?」って聞けるかどうか・・・


なにか人にお願いするときは、
「本当に勝手なお願いばかりで
申し訳ないんですが」等の
クッション言葉をつけられるかどうか・・・

まぁ、そんな細かいところ
なんじゃないかと思います。

あとは、自分の立場と相手の立場を
ちゃんと踏まえることですね。


その新入社員研修では、
Aさんとは分からないように、
全員へのメッセージとして、
「可愛がられてくださいね」と
伝えておきました。


とにかく、期待を胸いっぱいに
入社してきた新入社員たちですから、
自分が本来持っている力を
思いっきり発揮できるように
してあげたいですね。


追伸
Aさんの会社の新入社員研修担当の方と
お昼ご飯をご一緒させていただいているとき、
「Aさんは、ひょっとすると
仕事上で、悩んだり苦労したりするかも
知れませんね」ってお伝えしたら、

「やっぱり、そう思われますか」と
担当の方も同じように感じているようでした。


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