コラム - コンサルタントとして

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コンサルタントとして

東日本大震災から1年~物事に色はついていないけど

あれから1年ですね。

2011年3月11日に発生した東日本大震災。

この日は、日本人にとって忘れることができない日になってしまいました。

1年前、自分自身のことで言うと、あの震災以降1ヶ月ぐらい、仕事をしていても、

なんか気分が乗らないというか、全然楽しくなかったことを覚えています。

それから1年が経ちました。

現地の人たちの苦労は、私なんかが軽々しく言えるほど

生半可なことではないと思います。

先日、テレビの取材に答えていた福島の避難区域の方が言っていた一言が、

耳に残っています。

「前向きにいこう、とか世の中では言っていますが、その言葉は、

我々からすると、なんだか自分たちのことを『忘れよう』って

言われている気がするんです」。

複雑な気持ちになります。



私の好きな考え方に、「物事に色はついていない」というのがあります。


これは、ロサンゼルス・オリンピックの柔道で金メダルを獲った

山下泰裕氏の言葉です。

山下氏の言葉をそのまま転載すると、以下の通り。


『人が生きていると、いろいろなことが起こります。

起きたことに「色」はついていません。

何色にするかは、自分自身が決めることです。

喜びの色をつけるのか、希望の色をつけるのか、

不平の色をつけるのか、慢心の色をつけるのか。

すべて自分で決められるのです。』


「自分の周りで起こる出来事そのものに意味があるわけではない。

その出来事に意味を付けるのは自分自身」・・・。


例えば、身近なところで言えば、仕事で何か失敗をしてしまった、としましょう。

その失敗したことそのものに意味が備わっているわけではありません。

自分の考え次第で、「失敗したこと」にどんな意味があるのかが

決まってくるということです。


「そりゃあ、失敗しないほうがいいに決まっている。

でも、失敗は誰にだってある。

それに時間を元に戻すこともできない。

この失敗をどれだけ今後に活かすかが重要だ」、

と思えれば、「失敗した事」に少し明るい色が付けられるでしょう。


しかし、そうではなく、

「失敗するなんてあってはならない。自分はなんてダメな人間なんだ」と

考えてしまうと、同じ出来事であるにもかかわらず、

少し暗い色がつくことになるのです。


私のすごく好きな考え方ではあるのですが、

では、東日本大震災で家が倒壊したとか、

津波で家が流されたとか、大切な人を亡くしたとか、

原発事故で故郷に住めなくなったとか、

そんな人たちに、「物事に色はついていない、いい色をつけよう」って

言えるのか、ってことです。


決して、それは言えないことだと思うのです。


ただ、あえて、あえて、言うとしたら、

20年後、30年後に、あの津波で壊滅的なダメージを受けた

東日本の沿岸部が復興して、しかも、世界に類を見ない最先端の

地球にやさしく、人にやさしい街ができて、

それが起点になって、日本経済が再興し、日本が世界のモデル国になっている、

そんな未来が実現できたのであれば、

その時になって、初めて日本というマクロの観点で、

ほんの少しだけいい色をつけることができるのかもしれません。


ただ、それでも、失われた命や時間は取り戻せないわけで、

あくまでも日本と言うマクロの観点で言えることでしょう。

個人個人のミクロの観点からは、どれだけ時間が経っても、

決していい色は付けられないのかなとも思います。


今は無理でも、20年後、30年後に、

日本が少しでもいい色をあの震災に付けられるよう、

私も自分にできることを精いっぱいやっていきたいと思います。

3月11日は、そんなことを改めて考えた一日でした。

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