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竜馬をとろかす傾聴の極意

本日は、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第1巻の一節をご紹介して、

上司の部下の話の聴き方についてお伝えしたいと思います。


竜馬の土佐藩家老福岡家の妹君、お田鶴さまが竜馬に会いに来て、
話をするシーンがあります。

以下、小説からの引用です。


そのあと、福岡のお田鶴さまは、江戸でのさまざまなことをきいた。
竜馬は、妙なことにこのお田鶴さまと話していると、つい多弁になる。
こわい話になると、
「まあ」
と、しんそこ怖がってくれるし、心配なはなしだと、
「そうお。・・・・・」
と、表情まで暗くなる。楽しい話だと竜馬の心のなかまで洗われるような笑顔でころころと
笑ってくれるのである。お田鶴さまの場合、もう対座しているだけで、それが神韻にみちた
芸術家だとさえいえそうであった。

中略

竜馬は、自分でも自分の口が始末におえなくなっていることに気づいていた。
いつのまにか江戸のころのそんな密事(みそかごと)までしゃべってしまっているのである。


以上


恐るべしお田鶴さま・・・。


組織の中でも、上司が、部下の話をこんなふうに聴けたら・・・。

きっと、部下からの報告・連絡・相談の数は間違いなく増えるでしょう。

それに、竜馬のようについついいろいろなことを話してしまうはずです。

そうなれば、情報量は格段に増えて、上司としての意思決定はしやすくなります。

部下が報告・連絡・相談をしないといって嘆く前に、
自分がどんな聴き方をしているかチェックするのもいいかもしれませんね。

お田鶴流の聴き方が出来ていれば、きっと部下は率先して話に来るはずです。


お田鶴流聞き方の神髄は、「共感」でしょうね。

話し手がどんな気持ちでいるのか、聴き手側が分かっているよ、ということを話し手に伝える。

お田鶴流は、それを言葉として、「怖かったですね」とか「心配ですね」とか「嬉しいですね」
なんて伝えるのではなく、顔の表情や体全体で伝えていることでしょう。


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