コラム - 経営者へのラブレター

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経営者へのラブレター

失敗を自分の中に刻み込む~成長の原動力(エンジン)

人を成長させるものは何でしょう?

あなたにとって、「もっと成長したい」と思わされ、

行動が促されているものってどんなことでしょうか?


成長の原動力、成長のエンジンというものです。


メジャーリーガー、ニューヨーク・ヤンキースのイチローが、

取り上げられていたNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」。

http://www.nhk.or.jp/professional/2013/1216/


その中でイチローが一貫して強く言っていたのが、

「自分を支えてきたものは、屈辱や失敗」、という言葉。


イチローの頭の中には、失敗という概念はないのではないかと

勝手に思っていました。

イチローにとって、うまくいかなかったことは失敗ではなく、

次の成功につながるひとつのプロセスであって、

うまくいかなかったとしても、

そのことを失敗したという概念では捉えてはいないのかと。


でも、そうではなかったんですね。

むしろ逆でした。

番組のインタビューに答えて、イチローはこういっています。

「今まで、自分を支えてきたものというのは、

いい結果やいいことで支えられているんじゃないんですよね。

それなりの屈辱によって自分を支えている」。


また今年8月に日米通算4,000本安打を打ったときの記者会見では、

「4,000のヒットを打つには、まぁ、僕の数字で行くと8,000回以上は、

悔しい思いをしてきているんですよね。

それと常に自分なりに向き合ってきた事実はあるんで、

誇れるとしたら、そこじゃないかというふうに思いますね」

と述べています。


イチローにとっては、「失敗」や「屈辱感」、「悔しさ」こそが、

自分自身を成長させていく原動力になっているのでしょう。

そうした気持ちを「自分の中に刻み込む」という表現までしています。


ここで、思うのは、こうした自分自身を奮い立たせ、

行動を促し、努力をし続けるための原動力は、

人によって、違うのではないかということ。


イチローのように「失敗や屈辱」が原動力として適切な人と、

逆に「成功」や「充実感」が原動力になりやすい人も

いるのかなと思うんです。


例えば、私にとって、今年8月に沖縄旅行に家族で行って、

その充実感が、仕事へのモチベーションや成長への原動力になってました。


沖縄で買った「シーサー」を仕事の机の上に置いて、

それを見るたびに、「来年も行けるよう、頑張ろう」って、

そんな気になって、頑張れてましたから。


少なくとも私にとっては、

「嬉しい記憶」、「充実感」が原動力になっていたわけです。

「なっていた」と過去形になっているのは、

その効果が薄らいでいるからだったりします・・・。

ひょっとすると「嬉しさ」とか「充実感」って

短期的に有効な原動力なのかもしれません。

長期的には、イチローのいう「失敗」や「屈辱感」、「悔しさ」

のほうが、有効に機能するのかもしれないですね。


短い距離を高速で走るのに必要なエンジンと、

長距離を高速で走り続けるためのエンジンとでは、

性能が違うように。


ハイブリッド自動車のように、

切り替えて走り続けるのがいいような気がします。


「失敗」や「悔しさ」を原動力にするのか、

「成功」や「嬉しさ」を原動力にするのか。


ただ、過去の記憶はそれぞれ対極のものかもしれませんが、

未来に関しては、どちらも同じで、

プラスのイメージが沸いているはずです。


イチローのように、失敗や悔しさがばねになる人でも、

この悔しさをいつか晴らす、絶対に見返してやる、

とその瞬間のイメージが頭に浮かんでいると思います。


成功体験が原動力になる人も、

将来また同じ気持ちを味わいたいと、その瞬間をイメージして、

行動が促されているはずです。


プラスの未来をいかに強くイメージできるかが、

原動力としては、鍵になるのかもしれません。


今年一年を振り返って、無難に過ごしてしまった感もあります。

もっともっとチャレンジをして、少しでもうまくいかなかったことがあれば、

それをさらっと流してしまうのではなく、悔しい思いとして、

刻み込んでいく、それを成長の原動力にしていくことを

来年は意識していきたいと思います。

長期的にもっともっと高いレベルになっていくために。


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