販売台数5年連続1位のお店がやっている“残念な”こと
チームの力で営業成績を上げたい、
営業の管理者であれば、誰しも思うことでしょう。
管理者でなくても、営業マンも個人の力だけでなく、
チームの力で結果が出せていければ、うれしいはずです。
先日(10月10日)、ワールドビジネスサテライトで、
中古ハイブリッド販売の近況が取り上げられていました。
トヨタやホンダが中古ハイブリッドをどう戦略的に販売し、
売上を上げていこうとしているか等が紹介されていました。
http://youtu.be/MYc9rd33HwA ※音声が流れます。
その中で、日本メーカーに対抗する、として
紹介されていたのが、「Audi Approved 調布」の取り組み。
「Audi Approved 調布」は、
アウディ中古車専門店で、販売台数が5年連続1位のお店です。
↓
http://p.tl/uwZH
1年や2年であれば、営業マンが必死に頑張って、
瞬間的に1位を取ることはできるかもしれません。
が、5年間も1位を続けられるというのは、
そこに、きっと何らかの戦略やしくみがあるはずです。
番組の中では、2つの「しくみ」が取り上げられていました。
①顧客満足度調査の会議を定期的に開催
お客様の購入2か月後にアンケートを実施ているとのこと。
ちなみに、中古車販売では、顧客へのアンケートは、
珍しいようです。
で、アンケートを集計したうえで、営業マンと店長が集まり、
そのアンケート内容に基づいた会議を行います。
まず、店長がアンケートに書かれたことを読み上げます。
「『(営業マンの〇〇さんは)車の知識もあり、買うことを決断しました。
本当に最高の接客でした』」
読み上げたうえで、店長がその営業マンに問いかけます。
「このお客さんには、何か特別に対応をしたの?」。
営業マンが答えます。
「事細かに仕様をですね、お教えしたりだとか、
保険とかですね、提案したり」。
ちなみに、この営業マン、350万円前後の中古車を月に10台以上
販売しているトップセールスマンです。
テレビでは、この会議の紹介は、ここで終わってました。
もし、本当に管理者から営業マンへの質問が、
これで終わっているとしたら、
惜しいんですよねぇ~。残念!
もうちょっと突っ込んでほしい!
営業マンが上記のように答えたのであれば、
管理者は、質問を投げかけて、
突っ込んでいかなければなりません。
例えば、こんな感じで。
「なるほど、事細かに仕様を教えたんだね。
仕様をお教えするときに、そのお客様に対して、
気を付けたこと、意識したことはどんなこと?」
「どうしてそういうことに気を付けようと思ったの?」
「具体的にどんなタイミングで仕様をお教えしたの?」
「保険をご提案してもいいなと思ったのはどんなタイミングだった?」
「なぜ、そのタイミングならいいと思ったの?」
などなど・・・。
なぜ、アンケート内容に基づいて、会議を行っているかといえば、
成功事例を分析することで、
それを参考に、他の営業マンもできるようになるためです。
トップセールスマンだけができるのではなく、
他の営業マンもできるようにしていくのです。
「仕様をお教えしました、保険を提案しました」のレベルでは、
全然足りません。
他の営業マンの頭の中で、
トップセールスの人の言動が動画で見えるぐらいに
具体的にしていく必要があります。
そのためには、何が必要か?
管理者の質問力でしょう。
特に難しく考える必要はありません。
先ほどお伝えしたように、
「具体的にする」という意識で、質問を投げかけていけばいいんです。
このレベルでは足りないとお伝えしましたが、
きっとこの店の店長は、具体的にしているはずです。
でなければ、1位を取り続けることはできませんから。
2つ目のしくみは、
②営業マンの行動の見える化(チェックシート)
店長曰く、
「納車が終わった後から、
1回目、2回目と電話をかけて、このチェックシートを使って、
彼はやってるのか、やってないのかというところを
見ながら全員で公開管理でやっています」とのこと。
どのタイミングで、なにを、しなければいけないのかが、
見える化されていて、やっているのか、やっていないのかも、
全員が分かるようになっている、というしくみですね。
番組で紹介されていたのは、2つのしくみだけですが、
他にもきっといろいろなしくみで
チーム力を引き出しているのだと思います。
紹介された2つのしくみは構築するのに、
これと言って、難しいものではないはずです。
が、それを実践し続けていくのは、結構大変なことだったりします。
凡事を徹底して続けていく、これが頭一つ抜け出すために、
大切なことなんでしょう。