コラム - 経営者へのラブレター

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経営者へのラブレター

PDCAが通じない世界

PDCAは仕事の基本。

いかにPDCAを回していくかが、成果を出し続けるためには必要だし、

組織や人の成長にとっても、非常に重要なこと。

コンサルタントとしてそう言い続けてきました。

私に限らず、以前、私が勤めていたコンサルティング会社に、

トヨタ自動車から出向で来ていたコンサルタントの方がいましたが、

なんとかの一つ覚えのように、「PDCAを回せ、PDCAを回せて」って

言ってたのを覚えています。


PDCAとは、マネジメントサイクルとも言われ、

Plan(目標を設定し、計画を立て)→Do(その計画に基づき実行し)

→Check(途中途中でプロセスや結果について、なぜうまくいったのか、

うまくいかなかったのは何が原因か、を検証し)→

Action(次の手を打つ)というプロセスをいいます。


実施してみて、たとえ計画通りにいかなくても、

その原因を考えて、すぐに手を打って改善していこう、

という考えがベースにあるわけです。


が、その仕事の基本であるPDCAが通じない領域があるんだなと、

最近つくづく感じています。


10月1日、安倍総理が、

来年4月に消費税を5%から8%に引き上げることを表明しました。

目的は、社会保障の財源確保と財政再建。


現在の景気状況では、いきなり3%上げるのは、

景気を失速させる危険性が高く、毎年1%ずつ上げるべきとの

慎重論もありましたが、結局3%を一気に上げる決断をしたわけです。


この消費税3%の引き上げに関して言えば、

やってみて、うまくいかなかったら改善すればいいなどという考えは、

通用しないですよね。


日本のトップとしての決断。

間違いだったでは済まされません。


このPDCAが通用しない領域というのは、

総理大臣の決断だけではなく、

ビジネスで言えば、企業のトップの意思決定の多くも

同じ領域だろうと思うんです。


間違いは許されない・・・。


じゃあ、総理大臣にしろ、企業のトップにしろ

間違いじゃない意思決定をするためには、どうしたらいいのか?


まず、「これは間違えられない決断なんだ」ということを自覚し、

いろいろな角度からの専門家の意見を聞きながら

データに基づいて判断していく、

ってことではないでしょうか?


安倍総理の例で言えば、

推進派の麻生大臣や甘利大臣の話はもちろん、

慎重派の経済アドバイザー、浜田宏一エール大名誉教授(内閣官房参与)や、

本田悦朗静岡県立大教授(内閣官房参与)の

意見にじっくりと耳を傾けていました。

そうした専門家から、様々なデータは提出されていたはずです。


安倍総理がNHKの番組で語っていた言葉を以下に記したいと思います。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

総理大臣はですね、最終的な決断をするのが、

その仕事の大部分だといってもいいと思いますね。

で、その決断が間違ったものであってはならない。

特に消費税というのは、のちのちの経済・国民生活に

大きな影響を与えますから、

そういう意味においてはですね、ま、この2ヶ月間、

本当に毎日、毎日考え続けてきました。

あとは決断してやるべきことを

しっかりと断行、実行していきたいと思います。

(以上)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


橋本内閣が消費税を3%から5%に上げたのが平成9年。

当時、医療費の自己負担の引き上げも同時に行われ、

世論の反発を招きました。

金融不安やアジアの通貨危機も重なって、

景気は失速し、長いデフレに突入。

その後、当時の橋本首相が消費税を上げたのは、

誤りだったと認めたときの言葉が以下のとおり。

「日本の経済の実態をもっと余力があると思っておりましたために、

財政再建を急いだ。

その結果として今の不況の原因の一つになっている。

これは率直に認めて、国民にお詫び申し上げる。」


安倍総理がこんな言葉を言わないよう、切に祈るばかりです。

平成9年の橋本内閣のこの失敗が、

今回の安倍総理の決断までのプロセスに参考になっているとしたら、

すご~く長い視点で「PDCA」を回していると言えるのかもしれませんね。


トップの意思決定。

本当に大変な領域です。


ちなみに、景気の腰折れを防ぐために、

法人税を減税する手始めとして、

復興特別法人税を1年前倒しで廃止することも検討にかかっています。

近いうちに決断がくだされるはず。

消費税を上げるという決断だけではなく、

付随してその他にも様々な意思決定がなされなければなりません。


これらの決断が、正しい決断となるよう。

我々国民も頑張っていくという意識は、

持っていなければいけないですね。

企業も然りです・・・。



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タイトルは、

『消費税転嫁対策セミナー

逆境に勝てる組織と負ける組織の違いとは?

勝ち抜ける人と組織の作り方セミナー』

 ・日時:2013年11月18日(月)14:00~16:00

 ・会場:桑名商工会議所

 ・詳細→http://www.kuwanacci.com/new-release/4465.html

    ※こちらのURLからはまだ申し込みはできないようです。

     お問い合わせ・お申し込みはお手数ですが、こちらまでお願いします。
        ↓
      桑名商工会議所 中小企業相談所 TEL:0594-22-5155 
                      FAX:0594-21-5156


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