コラム - 経営者へのラブレター

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経営者へのラブレター

なぜ、社長と社員の危機感に差が出るのか?

今週、出張でビジネスホテルに宿泊しました。

いつもであれば、朝食はごった返している
ようなところなのですが、
今回は、全くそんなことはなく、
まばらに人が座っている程度。



そうです、中国からの観光客が
一人もいないんです。

ただの一人も見かけない!

あれだけいた中国人観光客が・・・。


前回このホテルに泊まったのが1月20日でした。

そのときは、中国人観光客であふれていましたし、
中国人観光客の観光バスもホテルの前に
止まっていました。

それがたったの20日あまりで
世の中が激変してしまいました。


新型コロナウイルスに関しては、
日本もかなり危機的状況に
なっているのではないかと思います。



「どこで感染したか分からない」という
感染者が日本で出たら、
一気に広がるのではと思ってましたが、

ついに日本でも、感染経路の分からない


感染者が出てしまいましたし・・・。


実は、もっと多くの感染者がいるのに、
日本政府が実態を把握しようとしていない、
実態を公表しようとしていないのではないかと
疑ってしまいます。


東京オリンピックを中止しないために・・・。


日本での感染者が増えたら、
東京オリンピックの開催も危ぶまれますからね。

たとえ開催できたとしても、
来日する人は激減するはずです。


肺炎の症状が出ているにもかかわらず、
中国への渡航歴がない、ということで、
保健所での検査対象から外され、
検査を受けられない人もいるという話もあります。


個人的には、東京オリンピックを
やっていいレベルではない気がしています。

世界中から人が集まったら、
収拾がつかなくなるんじゃないでしょうか?

利権が絡んでいるんで、
IOCは絶対に中止したりしないとは思いますが・・・。



ということで、世の中は「新型コロナウイルス」の
話題で持ちきりです。


私も、仕事でお会いする人や
一緒に飲みに行ったりする人との話には
必ず新型コロナウイルスのことが話題に挙がります。


そこで、感じるのは「意外に楽観視している人が多い」
ということ。


「致死率は、武漢では4%だが、
そのほかの地域では1%にも満たない。」


「インフルエンザよりも怖くない」


「夏場になればウイルスの活動が鈍り、収束に向かう」

等々・・・

決して楽観視していることが悪いと、
責めているわけではありません。

私などはかなり「悲観的な見方」をしている方なので、
かなり「意外」と感じてしまうのです。


ちなみに、先日放映されていたNHKスペシャル、
『感染はどこまで拡がるのか~緊急報告新型ウイルス肺炎』
に出ていた専門家の間でも意見が分かれることがありました。


「意外に症状は軽い」

「いや、甘く見てはいけない」


「死亡する人は高齢者で持病のある人」

「いや、若い人でもサイトカインストーム(※1)の
危険性がある」


というように。


そこで思うのは、「なぜ、こうした考え方の違い」が
起こるのかということ。


一つの大きな理由は、

「得ている情報の質と量に違いがあるから」

でしょう。



得ている情報の質と量が全く同じであれば、
ある程度近い考えにはなると思います。

もちろん、性格の問題もありますし、
人それぞれの経験の違いによっても
考えは変わってはくると思いますが、
「得ている情報の質と量の違い」は
大きな要因だろうと思います。


よく経営者や管理者の方で、
こんなことを言う方がいらっしゃいます。


「どうして、うちの社員は危機感を
持ってくれないのだろう?」

「なぜ、この状況を見て、
問題と感じてくれないのだろう?」

と。


これも新型コロナウイルスに対する意識の違いが
起こる理由と全く同じ。


経営者が得ている情報と
社員が得ている情報とでは質も量も違います。

上司と部下の間も然り。


では、組織のリーダーとして、メンバーに
同じ問題意識・危機意識を持たせたいのであれば、
どうしたらいいのか?


常日頃からメンバーとコミュニケーションを取って、

「私は、こう考えていて、こうしたことが問題であり、
うちの組織の課題だと思っている。

なぜなら・・・」

と、問題や危機意識の背景にある「情報」を
示していくことが必要です。


ただし、その時に気を付けなければいけないことが
2点あります。


一つは、「背景情報」を客観的事実によって示す、
ということ。

「私は、これを問題と感じている」

「なぜですか?」

「なぜって、一般的に考えたら、そうだろ!」

では、NGです。


「私は、これを問題と感じている」

「なぜですか?」

「なぜなら、こんな情報がある。
 このデータ見てほしい・・・」

とならなければなりません。



もう一つの気を付けなければいけないことは、

情報を集めるときの性格的な問題。

悲観的な性格の人は、
悲観的な情報ばかリに接するようになるでしょうし、

楽観的な性格の人は、
楽観的な情報ばかりに接するようになるでしょう。

自分が接している情報に偏りがないか、
も意識する必要があります。


ちなみに、私はYouTubeで新型コロナウイルスに
関する動画を見ていますが、悲観的なことばかりに
接している気がします。

こうして自分でブログを書いていて、

都市伝説的な「人工ウイルス説」、
「生物兵器説」、「イルミナティ陰謀説」等の

動画ばかり見ていることに改めて気づくわけです(^_^;)



※サイトカインストーム:
人体の細胞にウイルスが入り込むと、
免疫細胞がサイトカインという物質を放出。
そのサイトカインにより
ウイルスが混入した細胞のみを破壊する。

しかし、未知のウイルスが細胞に入ると、
免疫細胞が暴走して、大量のサイトカインを
放出してしてしまう。

その結果、破壊してはいけない正常の細胞までも
破壊してしまうことになり、
多臓器心不全を引き起こしてしまう。



しかし、夏場になれば、収束するなんて
言われていたりしますが、その期待が外れたときの
衝撃は計り知れないです。


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