コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

問題のパターンにより解決手法を使い分ける(前編)

多くの会社の会議でよくある悩み・・・
あなたの会社・部署では
いかがでしょう?

「それなりに意見は出るんだが、
結論が出ない・・・」

「今、何について話し合うべきか、
 参加者の認識がバラバラ・・」

「人によって“あるべき姿”が違っていて
 意見をまとめられない」

「現状把握と言って、やたらデータを
 求められ、全然解決策にたどり着けない・・・」

「そもそも会議の進め方が分からず、
 締まりのない会議になってしまう・・・」

こうした悩みの大きな原因は、
会議の進行役、いわゆるファシリテーターに
問題解決のノウハウが不足していること
だったりします。

会議の議事進行役には、
コミュニケーション・スキルが必要と
よく言われます。

例えば、
参加者の意見をしっかり聞く傾聴のスキルや
話しやすい雰囲気を作る承認のスキル、
発言を引き出す質問のスキル等々・・・。

しかし、コミュニケーション・スキルが
どれだけ備わっていたとしても、
会議をうまく進められるわけではありません。

会議をうまく進めるには、
議事進行役が、問題解決の手順、ノウハウを
知っている必要があります。

議事進行役は、
会議で取り扱われる問題(議題)のパターンに応じて
その解決の手順を頭に浮かべられる。

それができて、初めて会議が
うまく進められるようになると
言っても過言ではないでしょう。

問題のパターンによって、
問題解決の進め方は異なります。

以下、問題のパターンと
その解決のための大まかな手順を
お伝えします。


【パターン①:業務がやりにくい】

例えば、生産現場であれば、
部品が作業者の後ろに置いてあって、
いちいち振り向いて、
部品を取らなければいけない、
とか

工具が遠くに置いてあるので
いちいち取りに行くのが面倒
とか・・・

いわゆる
「なんでいちいちこんなことやってるの?」
「なんか面倒くさくてイライラする」
というような業務上のもやもや感のある問題です。

こうしたタイプの問題であれば、
それは、もう即「カイゼン」なわけです。

後ろを振り向くのに何秒かかっていて、
どの種類の部品を取り出すのに最も時間が
かかっていて、等という現状把握は
必要ありません。

即、もっと気持ちよく業務ができるように
するにはどうしたらいい、と解決策を
引き出せばいいでしょう。


【パターン②:出すべき成果が出せない】

例えば、
10日で納めなければいけない製品がありながら、
人手が足りない、部品調達が遅れているなどで
15日かかってしまっている、
この状態が続いている。

売上を月1,000万円は上げたいが、
ずっと850万円から900万円レベルに
とどまっている

等・・・

この問題のパターンは、
関係者で出すべき成果を共有、
今出ている結果をちゃんとデータで把握し、
攻め所を確認。
その攻め所について目標を決める。
事実に基づき要因解析し、真因を突き止め、
対策を考えるという流れが必要になります。


【パターン③:出すべき成果は出せているけど
      業務のやり方にムリがある】

例えば、弊社のクライアントさんに
こんなケースがありました。

お客様への納期遵守率は100%。
すなわち納期としての出すべき成果は
出せているのです。

なので、納期遵守に関する問題はありません。

しかし、その成果を出すうえで
無理しているのです。

営業マンが本来は商談に
使わなければいけない時間を使って、
外注先に製品を取りに行き、
その足で営業マンがお客様に届ける、

それで納期をなんとか守っている
という具合なのです。

このパターンの問題を会議で
取り上げるとしたら、
業務プロセス改善の問題解決手法が
必要になります。

当然、議事進行役は
業務プロセス改善の流れを使って
会議を進めなければなりません。

一連の業務プロセスを見える化し、
メンバー間で共有する。

そのプロセスのどこにムリがあるかを特定し、
そのプロセスをどう改善するかという流れが
必要になります。

と、前編はここまでにさせていただきます。

パターンは⑧まであります。

(あくまでも私が考える範囲ですが・・・)

すべて書き上げてはいるんですが、
パターン⑧まで一気にお伝えするのは、
さすがに長すぎると思ったわけです。

ということで、残りのパターンは、
次回後編でお伝えします。


追伸

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トヨタの2023年3月期の決算、

売上高が前年より21.4%多い45兆953億円、
営業利益は約2倍となる5兆3529億円、
純利益も、約2倍の4兆9449億円

でした。


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