コラム - 組織のルール

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組織のルール

新入社員にできて、部長にできないこと~“社内共通言語”のススメ

「なぜ、新入社員はできるのに、
課長さんや部長さんだとできないのだろう」と
思うことがあります。

決して、課長さんや部長さんを
揶揄するということではありませんが、
そう思うことがあるのです。

先日、とある企業さんで、
新入社員向けに「問題解決研修」を行いました。

その研修で、午前中の講義が終わり、
午後、再開されたとき、
新入社員の受講者の方にこう問いかけました。

『午前中の振り返りをしておきましょう。
午前中には、問題解決のステップとして、
まずStep1、問題の明確化ということを
お伝えしました。

問題を明確にするうえで、
すべきことはどんなことでしたでしょう?


どなたかに聞いてみましょう。


○○さん、いかがですか?
問題を明確にするには、何をしなければ
いけなかったですか?』
と。

すると、しっかりとこちらが期待する
内容の答えが返ってくる。

『ありがとうございます。
バッチリです!
しっかり答えていただき、嬉しいです。

では、次に△△さん、Step2の現状把握は、
具体的には何をすることでしたっけ?』

と聞いても、やはりこちらが求める答えが
しっかりと返ってくる。


この会社さんでは、新入社員向けのこの
問題解決研修は3年目になるのですが、
毎年こんな感じで、こちらの伝えたことを
ちゃんと理解してくれているのが分かります。

この問題解決研修、この企業さん以外で
課長さんや部長さんクラスにも
行うことがあります。

(というか、むしろ新入社員に問題解決研修を
行う企業の方が稀ですね。)


で、同じように聞くわけです。


「○○さん(部長)、問題の明確化とは、
何を、どうすることでしたでしょうか?」

「現状把握とは、
何をすることでしたでしょうか?」
と。


すると、こちらが伝えたことが
返ってこない。

私としては、こんな反応になるのです。

「えぇ~っと、問題の明確化は、
確かにそういうことでもあるのですが、
今回お伝えしたのは、そうではなく、
あるべき姿と現状とそのギャップを
客観的事実として数値で
表すということなんです」

「う~~ん、現状把握は・・・
一般的に言えば、それでいいんですが、
今回お伝えしている問題解決手法では、
こう理解しておいてください」
となります。

まだ仕事もまともにしていない新入社員は
問題解決手法に関してちゃんと答えられる。

しかし、課長さんや部長さんだと
それが答えられない・・・


もちろん、全員が全員とも
答えられないということではありませんが、
新入社員と比較すると、
その傾向があるように感じています。


なぜでしょう?


これ、恐らくですが、

問題解決の進め方で言えば、
課長さん、部長さんクラスなら
自己流の問題解決手法が確立されているから
ではないかと思うのです。

自己流の問題解決手法が
身についている。

だから、研修で
「問題解決において現状把握としては、
こんなことをすることです」と伝えても、
自分なりの現状把握の手法が出来上がっているので、
どうしても他の手法でのイメージが
湧きにくくなるのではないか・・・。

その点、新入社員はまっさらな状態です。

「問題解決はこうやってやるんですよ」
と伝えれば、その通りに受け取る。

これ、問題解決の手法に限らず、
他のことでもあり得ますよね。

自分なりの概念が確立していると、
他のことを受け入れにくくなるというのは。


なお、誤解のないようにお伝えすると、
課長さんや部長さんの方が
問題解決能力が低い
ということでは決してありません。


間違いなく、新入社員よりも
高い問題解決力を有しています。


課長さん、部長さんであれば、
間違いなく様々な問題・課題に直面し、
それをクリアしてこられた人たちでしょうから。


ただ、
数多くの問題を解決してきたからこそ、
自分なりのやり方が確立されていて、
他の手法が入ってこない。

基本的に「問題解決」は、
特にその手法を学ばなくても、
できるといえば、できてしまいます。

では、自己流の問題解決の何が
問題なのでしょう。

「自己流でも何でも
問題解決ができればいいじゃないか」
と思われるかもしれません。

しかし、自己流の問題解決だと
組織において非効率になってしまうのです。

それぞれが自己流の問題解決を
行っていると、どうしても、
話が通じにくくなってしまう。

「まず、現状を把握しよう」
といっても、人によって、
「現状把握」の意味が違っていたり、
やり方が違っていたり・・・

これが、自己流の問題解決が
身につく前の新入社員のときから学び、
組織内で共有されているとしたら・・・

例えば、部門間をまたいだ問題解決の
会議を行っていたとしても、
問題解決の流れが共有でき、
何をどう進めるかも共有できていれば・・・

そりゃあ、話が素早く進むだろうと
想像は難くないと思います。

「本当に解決すべき問題は、そこだろうか?
本当に解決すべき問題を共有しよう」

「まず、現状把握として、
層別分解をして、攻め所を明確にしよう」

「我々としてあるべき姿を明確にして、
問題を共有しよう」

本当に解決すべき問題、
現状把握、層別分解、攻め所、
あるべき姿、問題を共有・・・

こんな言葉が共通言語になっていたら、
いちいち説明しなくて済みますし、
話は早いですよね。


そんな会社があるのか?


私の知る限り、
これができているのが、
トヨタ自動車なのです。

弊社のクライアント企業さんで、
トヨタ自動車さんから役員として
入られている方がいらっしゃいますが、
先日、こんなことをおっしゃっていました。

「トヨタに新入社員で入ってから、
教育を受けたのは、問題解決手法だけですね。
他に記憶ないです」

というぐらい徹底的に社員が、
問題解決手法を学び、共通言語にしている。

トヨタが、特別すごい問題解決手法を
使っているのかと言われたら、
そうではないと思います。

基本的な考え方そのものは、
特別難しいものではありません。

トヨタの強さの源泉は、
それを愚直に社員に浸透させて、
問題解決の進め方が
社員の共通言語になっていること
なのではないかと思うのです。

「現状把握しよう」で通じる、

「問題を明確にしよう」で通じる、

「真因を考えよう」で通じる。

いちいち定義の確認をしなくて済む。

新入社員のようにまっさらな状態で、
問題解決手法を学ぶ。

そして、それを徹底的に仕事を通じながら、
浸透させていき、組織の共通言語にする。

それにより組織の成果をより効率的に
出せるようにする。

そんなことも考えていただけると
いいかなと思います。

「問題解決の進め方」に興味のある方は、
ぜひ、こちらにご連絡ください。

御社に合った導入方法をご提案いたします。

追伸:
最近、時価総額で、トヨタ自動車が
22年ぶりに1位の座をソフトバンクに奪われ、
キオクシアにも抜かれ、
なんだかちょっと寂しかったりもしてます・・・。

株価もなんだか下降気味・・・

利益も中東情勢の影響を受けて厳しい見通し・・・
(中東情勢の悪化により、
トヨタ自動車の2027年3月期の営業利益は
約6700億円押し下げられる見通し)

でも、きっと、この組織力があれば、
こうした状況も打破して、
新たな未来を見せてくれるでしょう。


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