なぜ、中日の投手陣は毎年レベルが高いのか?
いよいよ今年のプロ野球のペナントレースも終盤にかかってきました。
セ・リーグは、もう巨人のリーグ優勝で間違いないでしょう。
私がファンのドラゴンズも前半は頑張ったんですが、
中盤で息切れしたというか、
巨人が強すぎて、なんともならんかったですね。
ここまで一方的に差をつけられてると、
落合監督だったら、もう少し善戦してくれたんじゃないかと、
ないものねだりの気持ちが湧いてきちゃいます。
で、今回は中日の投手陣についての話です。
なぜ、中日の投手陣は、
毎年これだけハイレベルを維持できるんでしょうか?
昨年MVPの浅尾は不調でファームに落ちていましたし、、
昨年最多勝の吉見も戦線離脱していました。
それでも、山内、武藤、田島なんていう新しいピッチャーが、
出てきて、それなりにしっかりと抑えています。
スカウト陣が優秀で、
有望な選手を発掘できているからでしょうか。
否。
先日、CBCラジオでその答えについてこんな話をしていました。
CBCラジオのアナウンサーが、
オリックスから2002年に移籍してきた平井投手に聞いたことがあるそうです。
「なぜ、中日投手陣は、毎年ハイレベルなのか?」
そのときの平井投手の答えは・・・
「一番ベテランの山本昌さんが最もたくさん練習しているから」
でした。
一番ベテランである山本昌が一番練習していれば、
それ以外のピッチャーは練習せざるを得なくなる。
だから、中日の投手はレベルが高い、ということなのです。
かなり説得力があります。
落合元監督も、以前、NHKのスポーツ番組に出ていたときに、
相撲の八角信芳親方との会話の中で、こんな話をしていました。
『一番上にいる立場の人が、その部屋のね、一番稽古積まなきゃダメ。
そうしないと、あっ、このぐらいの稽古で上にいけるんだ、
というのを弟子が思ったら、稽古しなくなると思うんですよ。
これ、野球界も一緒なんです』と。
それに対して、八角親方も、
『そのとおりですね、ほんとにそうですね。
部屋頭というのは、やっぱり一番やるんだと、
引っ張っていくんだという気持ちにならなかったらダメですね。
下の弟子たちっていうのは、あっ、あの程度の稽古で幕の内はいいんだと、
まぁ、うちの部屋の場合ですけどね』と同調していました。
会社組織で言えば、どうでしょう。
マネージャーではなく、プレイヤーの立場でいるメンバーの中で、
一番先輩の人間が、一番練習をする、これ確かに大事ですね。
(あくまでもマネージャーの立場ではありません)
たとえば、お客様との打ち合わせに臨むときに、
その準備を一番先輩の社員が、最もしっかりとしている、
プレゼンテーションも、慣れているからといってしまうのではなく、
何度も練習をして、本番に臨む、
こんなふうであれば、やっぱりその下の後輩社員たちも、
やらざるを得なくなるのではないかと思います。
ただ、大事なのは「あの人のようになりたい」と
思わせるような結果を、その先輩社員が出していることですね。
「あれだけしっかり準備しているのに、
大した成果出せてないよね、あの先輩」って言われてしまっては、
がんばって、あの先輩のように練習しようという気にならないでしょう。
山本昌のように200勝以上しているような選手だからこそ、
他のピッチャーも、
「昌さんのようになるためには、あれだけの練習が必要なんだ」と
いってがんばって練習するはずですから。