リーン・スタートアップ?~どこが新しいの?
「リーン・スタートアップ」というタイトルの本が、
4月16日に発売されるということで、いま、巷では、
かなり話題になっているようです。
著者は、アメリカ人のエリック・リース氏。
原版は、英語で書かれた「THE LEAN STARTUP」で、
アメリカでは、昨年9月に発売され、17万部が売れているとのこと。
ちなみに、副題は、日本語訳の方が、
「ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす」で、
英語版は、How Today's Entrepreneurs Use Continuous Innovation to
Create Radically Successful Businesses」となっています。
「リーン・スタートアップ」とは、簡単に言えば、
「最小限の資金で製品・サービスを作り、ユーザーの声を聞きながら、
改善を繰り返す起業の手法」。
ここで言う「スタートアップ」、「起業」とは、新しく会社を興す
ということだけではなく、既に会社があり、
そのなかで新しい事業を始めるということも含んでいるようです。
著者のエリック・リース氏曰く、
「最も理想的な製品・サービスを創ろうとするのではなく、
なるべく資金をかけず、素早く実験のための製品
(MVP(Minimum Viable Product)を作るべき。
ムダなサービスを創ることがムダである」とのこと。
amazonの商品紹介の一部を抜粋すると、
「構築―計測―学習」のフィードバックループを通して、
まず要となる仮説に基づいて実用最小限の製品(MVP)をすぐに作って、
実際に顧客に使ってもらった実験結果から、
成長につながる価値を学ぶ(検証による学び)という工程をくり返します」
と書いてありました。
う~ん、で、なにが新しいのか?
「まずやってみよう」という考えは、
サントリーの「やってみなはれ」の実践主義
としても、よく知られていることです。
「仮説を立てて、実践し、検証していく」という考えは、
マネジメントの基本ですし。
「お客様の声を聞く」というのも新しい考えとはいえないでしょう。
そもそも、「ムダ取り」は、トヨタ生産方式の考えです。
もっともそれが実践できているかどうかは、別ですが・・・。
「リーン」という言葉から、
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、
トヨタ生産方式からの影響を受けていると、
著者のエリック・リース本人も語っています。
まだしっかりと本を読んだわけではなく、
ニュースで流れていたことや、Web上に記載されていることからの
情報でしかありませんが、何が新しい考え・手法なのか、
いまひとつ、ピンときません。
「改善」という概念がもともとなかった民族にとっては、
「ユーザーの声を聞いて改善していく」ってだけで、
新しい手法になりえるのかなと、ちょっとうがった見方もしてしまいます。
ただ、きっとそこに何か新しい概念が加わっているはずです。
それを見つけるためにも、本は読んでみたいと思っています。
最後に一つ。
今月から、起業したての方のコンサルティングを
させていただくことになりました。
そこで思うのは、どうしても、
「自分でいいと思ったものは、他の人にもいいと感じてもらえる」という
独りよがりな考えに陥りやすいということ。
これを避けるためにも、リーン・スタートアップを体系的に学び、
取り入れることは有効なのかもしれません。
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