付加価値を高めるのはコストダウンよりも苦しいこと
2011年6月23日放送 テレビ東京 「カンブリア宮殿」より
ゲストは、東海バネ工業 社長の
渡辺良機(わたなべ・よしき) 氏
以下、番組の中での渡辺社長の印象に残ったコメント。
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私の役割というのは、仕事というのは、
社員のモチベーションを上げるだけ。
どうしたらモチベーションが上がるのか、
そればかり考えてます。
さらにモチベーションが平均10%上がれば、
儲かってしょうがない会社になると思います。
逆に10%下がれば、たちまち傾いてしまうと思います。
付加価値を高めていこうという考えは、
コストダウンするよりも数倍苦しいと思います。
作り手が誇りを持てるような製品を、あるいはサービスを提供しないと
例えば量産機のスイッチを押すという仕事は
オペレートする仕事というのは、
そのオペレータにとってはたして誇りに思える仕事なんかなぁと。
スカイツリーの制振装置にバネが使われているというには、
作り手にとって誇らしいことだと思いますよ。
ですから、職人たちの誇らしい気持ちをもっと大きくしていこう、
その誇りを大切にしたモノづくりをしていこうよ、というふうに
思っていますので、大量生産しない。
東海バネの「5ない主義」
①価格競争をしない
②値引き販売をしない
③大量生産しない
④納期破りをしない
⑤機械に頼らない
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「つか価値を高めることは、コストダウンするより数倍苦しい」、
つまりは、コストダウンするしかないという考えは、
頭を使って考えていない、楽な方向の行動ということなんでしょう。
しっかりと胸に刻みたいと思います。