コラム - リーダーのルール

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リーダーのルール

リーダーにないものねだりしてる暇はない

早いもので、今年も9月に入りました。

あっという間に1年の3分の2が過ぎ去りました。

新型コロナは、デルタ株の出現もあって、
なかなか収束の兆しも見えず、
非常な閉塞感が漂っています。



それでも時間は矢の如く過ぎ去っていきますね。

で、9月ということは、
プロ野球も終盤になっているわけです。
(無理やりプロ野球の話にもっていってます)

我が中日ドラゴンズは・・・

今年もやっぱり弱かったですねぇ~(T_T)

案の定というか・・・

しかも、同じBクラスでも、
DeNAやカープのように

日本代表チームに選ばれて
オリンピックで活躍する選手もおらず、
新人でいきなり活躍する選手もおらず、
若手でバリバリ活躍して期待に胸膨らむ選手もおらず・・・

コロナの閉塞感もただならぬものですが、
中日ファンにとってのこの閉塞感も
本当にただならぬものがありますよ(T_T)

きっと中日ファンにしか分からないです。

でも、私の場合はいいんです、弱い中日でも。

なぜなら、弱いチームを研究できるから。

強いチーム・組織にも、
弱いチーム・組織にも、
絶対にその理由があります。

その意味で、落合監督時代には、
強い組織の研究ができ、
今は弱い組織の研究ができています。

特に与田ドラゴンズになってからは、
学びが多いです。

と、言うことで、
今回は中日与田監督のコメントから
リーダーのしてはいけない思考パターンについて
お伝えしたいと思います。


去る8月28日、バンテリンドームでの巨人戦。

先発ピッチャーの柳が6回1失点(自責点0)と好投し、
その後のピッチャーも巨人打線を抑えたのですが・・・

打線が2安打、ビシエドのソロホームラン1点に終わり、
勝ち切ることができませんでした。

ここ数年、とにかく打てません・・・
今年も本当に打てません・・・

9月8日現在、打率.239(リーグ最下位、1位広島.260)、
ホームラン数55本(リーグ最下位、1位巨人134本)


このゲーム後の与田監督のコメントが次の通り。

『いろいろ対策はスコアラーともやっているが、
打つしかない。打てるようにするしかない。』

「打てるようにするしかない」の一言は、
与田監督、今年ずっと言い続けている感じがします。

で、このコメント、いかがでしょう?

私は、これを読んだとき、こう思いました。

「ないものねだりだよなぁ~」と。

リーダーとしてないものをねだっていても始まりません。

今、自分たちが持っている資源を最大限に活用し、
出すべき成果をいかに出していくかを考える、
これがリーダーとしてのあるべき思考です。


今の中日にとって「打撃力」は
どう考えても「ないもの」です。

スコアラーが対戦相手を分析したところで、
あのメンバーが急に打てるようにはならんでしょう。

それで急に打てるようにったら苦労ないです。

仮に、1週間や2週間、特別練習をしたとしても、
それで打てるようになるとは思えません。

それなら2月・3月のキャンプのときにやってます。



与田監督の「打てるようにするしかない」という
「ないものねだり」のコメント、
経営者・管理者に当てはめたら、
こんな感じになるのではないでしょうか?


「新規のお客様を開拓しなければいけないが、
うちの営業は商談力が低いから、
まずは商談力を高めるしかない」

「製品の品質を高めたいが、
最新の設備が揃っていないから、
品質が安定していない。
最新の設備を導入するしかない」

こんなこと言っていたら、
いつまで経っても出したい成果は出せません。


もちろん、こうした「ないもの」を解決する
努力は必要かと思います。

が、「それがあればなんとかなる」と
言っているのではなく、
ない中で成果を出せることを考えることも必要です。

ただ、どうしてもこうした思考パターンに
陥りやすいのも事実でしょう。

では、こうしたリーダーとしての間違った思考パターンを
防ぐにはどうしたらいいのか?

一つは、

「目的達成の手段(打ち手・対策)は無限」と

考えることです。


中日ドラゴンズというチームにとっての目的は、
「勝つ」ことです。


勝つための手段として、
「打てるようにするしかない」と
手段(打ち手・対策)を制限してしまっていると、
他の発想が浮かんでこなくなるはず。

下手をすると、手段である「打てるようになる」が、
目的化されてしまいます。

手段を目的化してしまうほど、
リーダーとして間違っては
いけないことはないと思っています。


恐らく、というかこれ、私としては、
めちゃくちゃ自信ありますが、
落合監督であれば、「打てるようにするしかない」
なんてコメント絶対にしません。

打てないチームが前提で、
それでも勝つためにどうするかを考えるはずです。

「打ち手は無限」です。
「これしかない」なんてことは、
言わないでしょう。


もちろん、様々な手段(打ち手・対策)を
検討したうえで、
「これでいこう」と「手段(打ち手・対策)」を
絞り込むことは重要です。


管理者、経営者は、
「ないものねだりせず、今ある資源で成果を出す」
「成果を出すための手段(打ち手)は無限」
と心得る。

この心の強さは必要ですね。


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