あまりの感動に、信念を曲げてしまいました。
先日、仕事を終えて帰宅したときのことです。
「ただいまぁ!帰ったよぉ!」
すると、小学校4年生の娘が私のところへ来て、一枚の手紙を渡しました。
「パパ、おかえり! はい、これお手紙。パパからサンタさんに渡して!
遥(私に娘の名前です)が、クリスマスプレゼントにほしいものが書いてあるから。
お願いね」
「おっ、おお。いいよ、ちゃんとパパから渡しておくよ」
ちなみに、娘の名誉のために言っておきますが、小学4年生ですから、
決して今でもサンタクロースがいるとは信じていません。
親がプレゼントを買うことを知っています。
「なになに、何が欲しいって?」
と思いながら、その手紙を読んでみました。
その手紙を読んで、私は本当に感動してしまったのです。
実は、その内容にではありません。
手紙の書き方、つまりプレゼンテーションの仕方にです。
以下、娘の手紙の内容をそのまま書きます。
最初の三田さんは、「サンタさん」の意味です。
娘なりのギャグなんですね。許してやってください。
………………………………………………………………………………………………
~三田さんへ(笑)~
今年、私がほしいプレゼントは『3DS』です。(色はピンク)
ほしい理由は2つあります。
1つ目は、3DSの漢字のソフトがあって、それをやって頭をよくさせたいことです。
2つ目は、もっている友達と話をして、もっと友達をふやしたいからです。
もちろん、やくそくもします。
1.1日25分まで、2.かくれてやらない、3.やらない時はママ、パパにあずける
4.やることを全部やってからやる。以上です。
遥より
(できれば、じゅうでんきもおねがいします)
(裏面に続き)
やくそくをまもらなかったとき
↓
1ヶ月間とりあげ、はんせい文をかく。
………………………………………………………………………………………………
実物はこんな感じ
↓
繰り返しますが、内容にではありません。
伝え方に感動したのです。
実は、この手紙を渡された日も、企業でこんな指導をしていました。
「自分の伝えたいことを分かりやすく伝えるプレゼン力はすごく大切。
そのためには、まずは自分が今から伝えたいことがいくつあるのか、
その数を提示してみましょう。
例えば、『お伝えしたいことが3つあります。一つ目が~。二つ目が~』というように」って。
ちなみに、その企業の人たちは、30代前半の主任クラス。
この企業に限らず意外にプレゼン力って、
鍛えられていなかったりするんですよね。
私も偉そうに言っていますが、こういうコンサルの仕事をするようになってから、
少しは付いてきたのかなぁというぐらいのもので、
30代前半のころは全然だめだったでしょう。
が、そのプレゼンスキルを娘が、
ある意味カンペキに使いこなした手紙を書いてきたんです。
私が、教えたということは記憶にありません。
学校で教えているのか、と聞いても、どうもそうではないらしいのです。
親バカ承知で言いますが、めちゃくちゃ感動しました。
私は、子供が電車や待合の場所で
携帯ゲームをやっている姿が理屈抜きで大っきらいで、
絶対に買い与えないようにしていました。
子供にも、「うちは買わないからねぇ」って言ってきたのです。
しかし、あまりの感動に、その信念を曲げることにしました。
今年のクリスマスプレゼントととして、『3DS』、いいでしょう、買ってあげましょう。
プレゼンテーション力の威力をつくづく感じたのでした・・・。