コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

悩みを聞いて、人材育成につなげる

先月(10月)、とある製造業のクライアント企業さんで
新入社員フォロー研修を行いました。

4月に新入社員研修を受講いただいた
今年入社した新入社員の方々。

フォロー研修の目的は、以下の通り。

『入社してからの半年を振り返り、
自分自身の今後に向けての課題を考える』


研修の中では、半年間を振り返りつつ、
「現在感じている悩み、問題・課題」を
挙げてもらいました。

私自身、新入社員として半年が経った頃、
入社前の理想と現実にものすごいギャップを感じ、
そこそこ悩んでいた時期でした。

なので、新入社員の悩みや問題って、
放っておけなかったりするんです(^_^;)

で、どんな「悩み・問題」が、
新入社員から挙がったかというと・・・


●「初めてのことで分からなかったので、
  先輩に聞いたら、ため息をつかれた。
  それ以来、その先輩に聞くのが怖くなった」

●「職場の人と仲良くなりたいけど、
  なかなか仲良くなれない」

●「計画を立てるのが苦手。
    仕事の計画をうまく立てられない」

●「仕事の進め方が分からない」


新入社員ならではの悩みだとは思いますが、
本人にしてみたら、どれも切実な問題です。


●「組付けラインで組付け作業をしているが
 自分の組付けている部品がどんな働きをする部品か
 分からずに組付けているので、
 モチベーションが上がらない」

先輩や上司に聞けばいいじゃん、
って思うんですが、
本人にとってはなかなか
聞きにくい状況なのでしょう。

先輩や上司としては、仕事を任せるときには、
単に「○○をやって」というだけではなく、
仕事の意味をちゃんと伝えてあげてほしいものです。


●「職場の細かいコミュニケーションが少なくてイヤ」

ここでいう「細かいコミュニケーション」とは、
業務以外のコミュニケーション、
いわゆる雑談のことを言っていました。

仕事中、職場がし~~~んとしているらしいです。

新入社員にとっては辛いでしょうね。


他には、意識高い系というか、
仕事をもっとしっかりとやりたいという悩みも
挙げられてました。

●「もっと一人でできることを増やして、
  部署に貢献したい」

●「スキルが思うように身に付かない」

●「自分のできる仕事の範囲を広げたい」

●「ひたすら流れ作業で、考えることができずに
     仕事をやらされている感がある。
     仮説を立てて、検証するような仕事をしたい」

●「職場内に過去データがせっかくあるのに、
   部署全体としてそれらのデータを活かせていない」


まだまだ挙げられていたのですが、
私がメモできたのはこれぐらい。

で、新入社員がこうした悩み・問題を
感じているときこそ、
人材育成の絶好機だと思うのです。

まずは、こうした悩みや問題を
否定することなく聴いてあげる。

「新入社員なんだから、そういうもんだよ」
と勝手に終わらせず、
ちゃんと共感して聴いてあげる。


そのうえで、様々な質問を投げかけながら、
考えさせていく。


視座を高めるために、目的を明確にする
問いを投げかける。

例えば、

先輩・上司:
「なるほど、スキルが思うように
身についてない感じがしてるんだね。

もどかしいところがあるよね。

で、例えばだけど、
スキルを高めて、どんな成果が出せたら嬉しい?

もしくは、スキルが高まらないことで、
今、出したいけど出し切れてない成果が
あるとしたらどんなことかな?」

新人:
「それで言うと、資料作成が他の同期よりも
遅いんです。もっと早く資料を
作れるようになりたいです。」


問題を明確にする問いを投げかける。

先輩・上司:
「今は、資料作成にどれぐらいの時間が
掛かっているのかな?」

新人:
「他の同期が半日でやれることが、
私の場合は、1日かかるって感じです。
その分、どうしても他の業務ができなくなっちゃうし」


具体化する問い、優先順位をつけるための問いを
投げかける。

先輩・上司:
「資料作成を同期と同じレベルの半日で
やるために、最も身に付けたいスキルって
具体的にどんなスキルかな?」

新人:
「それで言ったら、やっぱり
Excelのスキルかなと思います」

先輩・上司:
「Excelの中でも、特にどんなスキル?」

目標を決める問いを投げかける。

先輩・上司:
「Excelの○○に関して、
いつまでに、どのレベルを目指そうか?」

行動を決める問いを投げかける。
多面的に考える問いを投げかける。
欲しい支援を明確にする問いを投げかける。

先輩・上司:
「まず、何から取り組もうか?」
「周りの人にどんな支援をしてもらえたら、
そのスキルが高められそう?」

こんなスムーズに、新人が
答えられるかどうかは分かりません。

(フォロー研修では、私からの問いに、
比較的スムーズに答えてくれてはいました)


が、こうした質問を投げかけることにより、
仕事に必要な

「視座高く目的を捉える」

「何が問題なのかを明確にする」

「具体的に考える」

「多面的視点で考える」

「絞って考える(優先順位をつける」

等のことを教育できるのではないかと思うのです。


ただ、大前提となるのは、
こうした質問を先輩・上司が
できるようになっていることですね。

こうした問いは、
問題解決の基本的な考え方とスキルを
身に付けておければ、
そんなに難しくなく投げかけられるようになります。

弊社にて、
先輩社員、管理者の問題解決スキルを
高める支援をしております。

問題解決の基本的な考え方とスキルを
学んでいただきます。

そのうえで、御社における実際の問題を取り上げ、
問題解決を実践していただきながら、
問題解決力を高めていきます。

そうすれば、問題解決力を
高められるだけではなく、

人材育成に必要な“質問力”を
高めていくことができます。

ご興味のある方は、ぜひご一報ください。

お問い合わせは、こちらから

御社のご要望・実情に合わせて、
ご提案させていただきます。


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