もしも、小泉進次郎氏が勝つとしたら・・・
9月22日、次期自民党総裁選に向けて
5人の立候補者が出馬表明しました。
投開票は10月3日。
新しい自民党の総裁が
そのまま首相になる可能性が
高いとは思いますが、どうなんでしょう?
政治の選挙に関して、
面白い研究データがあります。
「候補者の顔が得票率に影響する」
というもの。
独立行政法人経済産業研究所(RIETI)が
行った研究(尾野嘉邦・浅野正彦, 2020年)で、
2013年と2016年の参議院議員選挙に
出馬した494人を対象に分析。
その結果、
候補者の顔の魅力度が1ポイント上がると、
得票率が平均5.16ポイント増加する
という数字が示されました。
さらに同研究チームが2020年に
実施したサーベイ実験
(日本人有権者2875人対象)でも、
美顔度の高い候補者ほど
「知りたい」「人気がありそう」「当選しそう」
と思われやすい
という傾向が確認されました。
(出典:尾野嘉邦・浅野正彦
「なぜ顔の美醜が重要なのか? 候補者の外見と選挙結果」
独立行政法人経済産業研究所,
ディスカッションペーパー20-E-072, 2020年)
顔の良い悪いは、政治家の能力と
関係ないはず。
が、それでも、顔の良い候補者の方が
勝ちやすいというわけです。
他の研究でも同じような結果が出ています。
例えば、横浜市議選を分析した研究
(横浜市立大の和田淳一郎教授)では、
AIで算出した顔の“偏差値”と
得票数の間に相関が見られ、
新人候補ほどその影響が大きかったそうです。
(出典:候補者の顔、選挙の得票に影響大
データが示す有権者の無意識)
またアメリカの研究では、
被験者に候補者の顔写真を見せて
「どちらが有能そうか」を直感で選ばせたところ、
その直感での判断が、
実際の選挙結果の勝敗を7割近く言い当てていた、
という結果も出ています。
政策も演説も聞かなくても、
顔だけ見てたら、だいたいの選挙結果が
予測できてしまうというわけです。
この観点だけで
今回の総裁選の結果を予想すると、
小泉進次郎氏が最有力ということに
なるのでしょうか。
次いで、小林鷹之氏・・・かな?
ただ、今回の総裁選は、
国民投票ではありません。
単なる「見た目で得して」ということでは
勝てないはず、と信じたい・・・。
こうした見た目からの印象を考えることは、
政治の世界だけではなく、
我々ビジネスマンにとっても大事なこと
ではないでしょうか?
『人の見た目なんて、
見る側によって良い悪いは
変わってくるから意味ないよ』
『人の見た目を客観的評価や判断は
できないんじゃないの?』
『そもそも人は見た目じゃない!』
と思われるかもしれません。
以下のイラストをご覧ください。
二人の営業マンです。
向かって右側(→)の営業マンは、非常に優秀。
論理的で問題解決もそつなく進められる。
人間関係づくりもうまく、
多くのお客様から信頼されていて、
会社内でも周りから好かれている。
営業成績も常に上位。
左側の営業マン(←)は、
まったく仕事ができない営業マン。
商談はまとめられず、
言いたいことだけ言うような商談で、
お客様からは嫌われている。
成績は上がらず、
何かあると責任はすぐ人に押し付ける。
そんな二人です。
と説明されたら、いかがでしょう?
「あれ?右と左を間違えてんじゃない?」と
思ってしまうのではないでしょうか。
実際に、右側の営業マンの仕事の能力が
めちゃくちゃ高かったとしても、
この風貌だと「できなさそう」との印象を
持たれてしまうのではないかと思います。
逆に左の人が、実際には能力が低くても、
見た目だけからは「できそうなビジネスマン」と
いう印象を持ってもらいやすいでしょう。
お客さんの立場からすれば、
「できなさそうな営業担当者」よりは
「できそうな営業担当者」と
お付き合いしたいと思うはず。
やはり少し見た目を気にすることも
ビジネスマンとしては
必要なことかなと思うのです。
私自身、実際にこんな経験をしたことがあります。
ある営業マンが来社して、
一生懸命説明してくれたんですが、
どうしても話が入ってこない。
なぜか。
カタログを指し示す指の爪が長かったから。
たったそれだけのことですが、
「なんとなく嫌だな」と感じてしまったのです。
普段からお付き合いしている人であれば、
許せることでも、仕事の関係で初めて会う人だと
ネガティブに捉えてしまいがち。
結局その人と仕事上でお付き合いしたいとは
思えなくなってしまいました。
すみません、細かくて・・・。
細かいついでに、
避けていただけるといいなぁと思うことを
挙げさせていただくと・・・
・ボタンダウンのYシャツなのに
襟のボタンをしていない・・・
・シャツの裾がスラックスから
はみ出している・・・
・肩にフケが落ちている・・・
等々
政治家の当落と違って、
顔の良い悪いというよりは、
気を付けるべきは「清潔感」ってことかなと。
人が無意識に外見で相手を判断するとしたら、
少し意識をしてもいいかなと思います。
アルマーニのスーツで決めろ、
という話ではありません。
ユニクロでもH&Mでも構いません。
(あっ、これは私自身を正当化してます。
それとユニクロやH&Mを
揶揄しているわけでもありません。)
大事なのは清潔感と、
相手を威圧しない柔らかい表情かなと。
その意味で、石破総理も、
もう少し「人からどう見られているか」を
意識できていれば、損をしなかったのでは、
そんなふうに感じています。
まぁ、偉そうに言ってますが、
私が見た目をめちゃくちゃしっかり
整えているかといわれたら、
そうでもありませんからね。
ただ、だらしない印象を与えないよう、
清潔感を与えられるよう、気を付けてはいます。
そうは言いつつ、
たまに耳毛が伸びてたりします・・・
歳取るとなんで耳毛が伸びるんだろう?(T_T)