コラム - 仕事のルール

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仕事のルール

組織で大事なのは、問題を定義し共有すること

あなたは、

今までの仕事人生において、先輩や上司から
こんなことを言われた経験はありませんでしょうか?

「それは、手段であって目的ではない」
「手段と目的を間違えて仕事をするな」
「それが本当に問題なのか?」

ちなみに、私はあります。

実は先輩でも、上司でもなく、
営業をしていたときのお客さまから。

「宇井さん、それは手段。目的じゃないよ。
仕事で大事なのは手段と目的を間違えてないことだよ」と。

ちなみに、そのお客さまとは、
日本一売上を上げている企業の購買の方。

そのときは、その方が何を言っているのか、
全然理解できませんでした。

が、今になって、ものすごく分かるわけです。

例えば、こんなことを言っている社員がいたとしましょう。

「スキルを高めたいけど、時間がない」

図式化するとしたらこんな感じでしょうか。


時間がないことが問題なのか、

スキルを高める勉強や訓練が

できていないことが問題なのか、

スキルが低いことが問題なのか・・・


こうした問題が提起された際に、

組織において何が大切かといえば、


『問題は何かを定義し、

その定義した問題を関係者と

共有すること』


なのです。


この事例で言えば、

スキルが低いことが問題だ、

といっている本人に対して、


他の人はこういうかもしれません。


『それが問題ではなく、

スキルの低さによって、

出すべき成果が出せていない、

それが本当に問題なのでは?』と。


『どれだけスキルを高めても、

その成果が出せなければ、

意味がないだろう』と。


上司部下間で言えば、

こんな会話になるでしょう。


部下:スキルを高めたいんですが、

時間がありません。


上司:時間がないから勉強や訓練ができないってこと?


部下:はい


上司:スキルが低いことを問題だと思っているんかな?


部下:はい


上司:ちなみに、スキルが低いから、

         ○○さんとして、出したいけど出せてない成果が

         あるとしたら、どんなことかな?


          それが、本当の問題なのではないかな。

          スキルが低いことが問題ではなく、

          その成果が出せてないことが問題

          だと思うよ。


          今のスキルレベルでも、その成果を出すには

          どうしたらいいかを考えてもいいと思うよ。



部下は、スキルの低さを問題として、

それを解決したいと考えている。


しかし、上司は、スキルの低さは問題ではなく、

出すべき成果が出せていないことが問題と

考えている。


これは問題が定義されておらず、

共有されていない状態。


なぜ、何が問題かを定義し、

それを共有することが必要なのか?


『出すべき答えが変わってくるから』

です。


スキルが低いことが問題とした場合は、

目的は「スキルを高めること」となり、

どうしたらスキルを高められるかに

答えを出すことになります。


出すべき成果が出せていないことを

問題とした場合は、

目的は「出すべき成果を出す」となり、

どうしたら出すべき成果を出せるかに

答えを出すことになります。


後者の場合、

「スキルを高める」は手段となります。


手段とした場合、

次のような発想も生まれてきます。


「本当にこのスキルを上げるだけで

出すべき成果を出せるのか」

(他に必要な手段)


「スキルを高める以外に

出すべき成果を出せる手段はないか」

(他の選択肢としての手段)


もちろん、「スキルが低い」ことを
問題と定義し、それを共有することも
あり得はします。

いずれにせよ、この問題を定義し、共有する
という手順を一つ加えていただくだけで、
仕事を効率化できると考えています。


なぜなら、答えを出したあと、
上位者から「それは問題じゃない、やり直し」
といわれることは無くなりますから。


ちなみに、先日、若手社員を対象に
3時間ほどでこの考えを
お伝えする機会がありました。


そのときの受講者の方々の声を
いくつか抜粋して以下に掲載します。


『宇井先生の説明、
非常に理路整然としていて大変聞きやすかったです。
たまにある具体例もわかりやすかったです。
仕事するうえで、直面している問題が
本当に問題なのか考える習慣を
つけていきたいと学びました。』

『目的が何か考えるなど、仕事に活かしたいです。』

『講師の方も実際にこの講義で
教えていただいた話し方を活用していて、
とても分かりやすかったです。
今回の講義を受講することができてとてもよかったです。
問題解決についても”なぜ”という目的を
大切にして手段を考えていきたいと思いました。』

『目的と手段のとらえ方が人それぞれ異なって、
異なることは違っていないという言葉が、
とても印象に残りました。
見方の異なりにも配慮しつつ、
相手の目的を考えながら
問題に取り組みたいと思います。』

『目的と手段のピラミッドを意識して、
今後の業務に取り組んでいこうと思いました。』

『分かりやすい具体例を挙げた説明で
内容の理解が深まった。とてもためになった。』

『”目的とは手段の連なりである”という部分が
初めて聞くことができたため、よかったです。』

『自分の仕事にすぐに繋げられる内容でした。
今回の内容を、明日からにでも実践につなげて、
よりよいパフォーマンスにできるよう
頑張っていきたいと思います。』

『宇井先生の講義も大変わかりやすく、
活用できそうだと思いました。ありがとうございます。』

『「仕事とは、目的と手段の連なり」
という考え方を持ち、
仕事に取り組んでいきたいと思いました。
また、自身の考え方を考え直すきっかけになりました。』


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