お客さんに興味なんて持てない!
とある飲食店での店長(女性)とスタッフ(男性)の会話。
店長:「もっとお客様と会話をたくさんするようにしようよ」
スタッフ:「でも、なかなか会話ってできないですよね。
店長のように話し上手だったらいいんですけど・・・。
どうしたら店長みたいに
あんなに上手にお客さんと話ができるようになれるんですか?」
店長:「お客さんに興味を持てばいいのよ。
興味を持ってお客さんのことを見ていれば、
いくらでも話のネタは見つかるわよ」
スタッフ:「はぁ、興味ですかぁ~」
店長:「そう、興味。
例えば、今日来てたお客さまだって、
ピンクのiPadカバーにピンクの洋服だったでしょ。
それに気付けば、『ピンクがお好きなんですねぇ』って、
話を切り出せるじゃない」
スタッフ:「興味っすかぁ。お客様に興味持てって言われてもなぁ」
店長:「興味持つしかないわね! 興味を持ってお客さんを見なさい!」
スタッフ:「はぁ・・・」
「お客様との会話を増やすために、お客様に興味を持って接しろ!」
そう言われても、どうしていいか分からない。
どうしていいか分からなければ、行動にも移せない。、
お客様との会話も増えないでしょう。
では、どうしたらいいのでしょう?
要は、お客様の何らかのことに気づいて、
それをネタに、話を振れるようになれればいいわけです。
何らかのことに気付きやすくなるために、
私がお伝えしているのが、
「言語化する」というテクニックです。
お客様の見たままの様子を言葉に表してみる。
例えば、「40代の男性が、おしぼりで顔を丹念に拭いている」、
「拭いたおしぼりをキレイにたたんでいる」、
「カバンから扇子を取り出してあおいでいる」、
「扇子には、『がんばろう日本』と書かれている」
なんていうように。
見たままを言語化して、そこから気付けたことがあれば、
対応に移せばいいわけです。
上記の例で言えば、言語化したことによって、
『お客様はちょっと暑がりの人かな、
おしぼりの冷たいのをお持ちしようかな、
東北に行って買ってきた扇子かな』なんてことが、
気付きやすくなるわけです。
たとえ、そのお客様に興味がなくても。
で、「冷たいおしぼりお持ちしました、お使いください。
東北にボランティアで行かれたんですかぁ?」
なんてことが切り出せれば、お客様との会話も増えるはずです。
実は、今朝、飲食店の接客指導をされている方と打合せをしていて、
スタッフにお客様への興味を持たせるには、どうしたらいいのか、
という話題になり、上記のような話をしていたのです。
ちなみに、このテクニック、
製造現場の改善ネタを見つけるときにも使えます。
ぜひ、一度、試してみてください。
結構疲れますけど・・・。