自社は何をする会社か?
自分たちは何をする会社か?
自社をどう定義するかは、その会社の浮沈を左右する大きな要素になる。
イーストマン・コダック社が、
1月19日、連邦破産法の適用を申請し、事実上の経営破綻となった。
負債総額は5,000億円以上とのこと。
イーストマン・コダック社は、1880年創業の老舗企業。
1970年代には、フィルム、カメラの販売で市場シェア90%に達していた。
しかし、1980年代には富士フィルムとの競争が激化し、
1990年代には,デジタル危機メーカーとの競争などに苦しんだ。
フィルムの利益率の高さゆえに、
デジタル化への対応が遅れたのが、今回の経営破綻の大きな要因。
冒頭で述べたとおり、自社が何をする会社か、
定義をどうするかは、経営に大きな影響を与える。
イーストマン・コダック社は、自社をどう定義していたのだろうか?
「自分たちは、フィルムを作る会社だ」と定義してはいなかっただろうか?
そう定義していたとしたら、デジタル化への対応が遅れたのも頷ける。
もし、80年代の早い段階で次のように定義していたとしたら、
ひょっとすると違った結果が出ていたかもしれない。
「自分たちは、映像・画像を通して人々の生活、社会の発展に彩を添える企業」。
自分たちの定義をあまりに狭く近視眼的に捉えてしまうと、
事業発展のための発想がその狭い範囲にとどまってしまう。
そうではなく、広く捉えることで発想を広げなければければいけない。
なお、マーケティング用語で、近視眼的に自社を定義することを、
マーケティング・マイオピアと言う。