コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

就職面接必勝法!~プレゼンの極意

「う~ん、なんか、こう考えてきたことを

一生懸命読みあげているって感じなんだよね」


先日、とある短期大学で「就職の模擬面接」の面接官を務めたとき、

学生さんにフィードバックしたときの言葉です。


「学生時代に一生懸命取り組んだことはどんなことですか?」


面接官である私からのこの問いかけに、答えてもらったのですが、

ほとんどの学生さんが、しっかりと準備をしてきていて、

その準備した内容を、ある意味丸暗記して、それを言葉にしている、

って感じがあったのです。


こんな感じ。

「はい。私は学生時代、サッカー部のマネージャーをしていました。

部員○○名に対して、マネージャーは、

私ともう一人の2名でやっていましたので、結構やることが多く大変でした。

(中略)

私が1年生の夏に、もう少しで1部リーグに上がれるところまで行ったのですが、

残念ながら上がることができませんでした。

そのときに、マネージャーとして、今後、どうしたらいいかをすごく考えました。

その時に考えたのが、部室をまずはキレイにするということでした。

それで、今年のお正月にマネージャー二人で部室の大掃除を一生懸命行ないました」


少々大袈裟にしてはありますが、概ねこんな感じ。

こうした学生さんが一人や二人ではありませんでした。

で、冒頭のフィードバックにつながったわけです。


もちろん、きつい言い方で、ダメ出ししたわけではありませんよ。

なんたって相手は19歳の短大生ですから、

まだまだこれからなんで、優しく明るくお伝えしました。

いきなりダメ出しして、

意欲や自信を奪ってはいけませんからね。


それになんたって、一生懸命さはめちゃくちゃ伝わってくるわけです。

もし私が本物の企業の面接官なら、

「間違いなく採用するな」ってぐらい良い学生さんばかりでした。


そこで、プレゼンテーションなど自分の伝えたいことを、

棒読み的な印象を与えるのではなく、

実感を持って受け止めてもらえる良い方法をお伝えしたいと思います。


それは、「感情表現を入れる」ということ。


こうした棒読み的なプレゼンの一つの特徴は、

「感情表現がない」ってことなんです。

ですから、「嬉しい」とか「悲しい」といった感情表現を

話しているときに、所々で入れてみればいいんです。

例えば、こんな感じです。

『1部リーグに上がることはできませんでした。

もう少しのところでしたので、本当に悔しくて・・・』とか。

悔しい、というのが感情表現ってことですね。

棒読み的ではなく、少し実感がこもった感じに聞こえませんか?


大袈裟に、「いままでの人生の中で一番悔しいと思えるぐらい悔しくて」

なんて言えば、更に感情が伝わってくるではないでしょうか。


このように、話の所々で、「悔しい」とか

「すごくそれが嬉しくて」とか、「本当に怒れてしまったんですが」、

「ものすごく楽しかったです」なんて言うように、

感情表現を入れてみるだけで、随分と印象が変わってきます。

こうした感情をうまく伝えられる人は、

基本的にコミュニケーション力の高い人だと思っています。


ちなみに、2020年の東京五輪の招致委員会での

日本のプレゼンテーションの人選や原稿、スタッフの演出までも手掛けた

国際スポーツコンサルタントのニック・バーリー氏が、

最終プレゼンで重視したことは、という問いに対して、

こんなふうに答えていました。


「まずは、プレゼンを聞く人を合理的に説得することが必要です。

そのうえで、感情に訴えて個性を引き出すのです。

感情に訴える要素を少し加えてみてください。

見ている人の共感を呼んで、どんなプレゼンテーションも成功するでしょう。

(中略)

感情的な部分はそんなに多くなくていいんです。

論理は8割、感情は2割程度でしょうか」


※ニック・バーリー氏の著書「世界を動かすプレゼン力」

 http://pr.nhk-book.co.jp/nick_presentation/



報告・連絡・相談等のビジネスのコミュニケーションで、

感情表現を多用するのは、マイナスに働く恐れもありますが、

相手に強く訴えたいプレゼンテーションの場であれば、

感情表現を恐れずに使ってみるのもいいでしょう。


今回のブログの内容が、

あなたのプレゼンテーションのレベルに、

少しでも役に立てれば、私としても本当に、本当に嬉しいです!!


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