コンサルタント失格でした・・・
先日、クライアント先(サービス業)で、
若手社員を対象に、プレゼンテーションの指導をしました。
その中での一コマなんですが、こんなことがありました。
副店長と私の会話です。
副店長:「うちの店舗をこれからどんな店舗にしたいか、
それについてプレゼンをしようと考えています。
(プレゼンの対象は、経営層)
で、私、サッカーが好きなんで、プレゼンの内容にサッカーのこと
を盛り込もうと思っているんですが、ありですかね?」
私 :「もちろん、ありですよ!
こんなお店にしたい、と言う喩えにサッカーのことを
挙げて話をすれば、分かりやすくなると思いますよ。
例えば、
『うちのお店は、みんなが自分の役割だけ
こなせばいいというお店にはしたくありません。
そうではなく、もちろん自分の役割を認識しつつ、
お互いに助け合えるチームにしていきたいと思います。
サッカーで言えば、フォワードの人間が、
自分はゴールを決めるのが役割だから、ディフェンスには回らない、
ということではなく、フォワードの人間も、ディフェンスが
危なくなっていたら、一生懸命走って助けに行く、
そんなチームにしていきたいと思います』
なんていう感じで話をするといいんじゃないかな?」
副店長:「えぇ~!、よくスラスラそんなに話が出てきますねぇ~」
この副店長の一言を聞いて、ハッとしたのです。
『しまったぁ、これはコンサル失格だ』と。
なぜなら、そこで、副店長に言わせなきゃいけなかったのは、
「よくスラスラ出てきますねぇ」ではなく、
「なるほど、それなら私にもできそうです」
だったはずだからです。
「よくスラスラ出てきますねぇ」と言わせているようでは、
私の心のどこかに、「オレってすごいだろう」的な気持ちが、
あったのではないかと思うんです。
「オレは、人と違うぞ、ワイルドだろ」的な・・・。
これでは、意識は相手に向いていません。
完全に自分に向いています。
「私ってすごいでしょ、私を見て!」と言う意識では、
「人を動かす」ことはできないんです。
コンサルタントの役割のひとつは、人の行動を促していくこと、
だとしたら、完全に失格でした・・・。
これは、きっとコンサルタントと言う立場だけではなく、
部下を育成する上司の立場でも同じだと思います。
上司としての能力のすごさを見せて、
部下が「自分もあの人のようになりたい」と
思ってくれていればOKです。
しかし、そうではなく、「自分にはできない」と思わせているようでは、
上司として考え直さなきゃいけないでしょうね。
いかに相手に「やってみよう」と思わせられるか、
それが、我々コンサルタントの、そして上司の使命ですから。
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