チームの存在意義を共有する
チームの存在意義を共有することで、チームのベクトルを合わせることができます。
「存在意義を共有する」とは、
「我々は、誰に、どのように喜んでもらう仕事をしているチームなのか?」
を明文化し、
チームの全員がそれに基づいて、行動できるようになること。
そのために会議の場で、進行役のリーダーが、こう問いかけてみてください。
「我々のチームのお客様って誰かな?
で、そのお客様をどんなふうに喜ばせられたら、いいんだろう?」
と。
ただ、チームの個人個人で違った仕事をしているわけですから、
共有していくのは、それなりのポイントがあります。
博多一風堂を展開する「元気の源カンパニー」代表の河原成美さんが、
2009年4月13日東京テレビの「カンブリア宮殿」で語っていたことが、
そのための示唆を与えてくれます。
『俺たちは、「ラーメンを作っているんじゃなくて、ありがとうを作っているんだ」ってずっと言っています。
そういう言葉を言うと、「なんだそれって、言葉だけじゃないか」って言うけれども、
そうじゃなくって、こんな話がありました。
4人の人間がいて、レンガを毎日積むんですって。
職人Aに聞いたら、職人Aは「毎日のように僕はレンガを置きに行くんだ」、
職人Bは「レンガを置いて壁を作っているだ」っていった。
職人Cは「壁を作ることによって、教会を作っているだ」。
そして、職人Dは「レンガを積んで、壁を作って、教会をつくることによって、人の心を癒す空間を作っているんだ」というんだって。
ラーメンも一緒じゃないかと思うのね。ラーメンにね、感謝を込める。
「ありがとう」を店の中で表現しながら、
そのエリア(地域)の中に一つの光、あるいは温かさを作っていく。
「あぁ、元気な一風堂があってうれしいね、いいね」って。
なんか店の前を通るといつもきれい、そしてイキイキ働いている。
そのエリア(地域)にいる人たちに少しかもしれないけど、
光を温かさみたいなものを伝えることができる。
だから俺たちはラーメンを作っているなんて言う概念だけでラーメン作っちゃダメって。
だから作る人の俺たちの人間的な成長って必要になってくるんですよね。』