BOPってなに?~ビジネスマンの基礎知識
2010年1月26日 テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」より
“BOP”という言葉をご存知でしょうか?
Bottom Of The Pyramidの頭文字をとったもので、
経済ピラミッドの底辺層を意味します。
ちなみに、私はこのニュースを見るまで知りませんでした・・・。
定義としては、年間所得3,000ドル(約27万円)以下で暮らす人たちの層です。
以下の図にもありますが、
このBOPの人口は、40億人いて、市場規模としては5兆ドルとのこと。
<現状>
・欧米先進国の動き(日本の競合)
官民一体となって、ビジネスとしてBOP市場を開拓している。
・日本の動き
ようやく緒についた段階。欧米に比べて出遅れた感。
<欧米先進国の目的>
・BOP市場を狙っているのは、BOPの5兆ドルの市場を得たいからではない。
・真の目的は、BOPを中間層に育て上げたのちの大きな市場を狙っている。
<欧米先進国の戦略>
①まず、BOPでエネルギー、通信、金融などのビジネス基盤をつくる。
↓
②当然、そのビジネス基盤は、自分たちの国や企業の標準や慣れているもの、動きやすいものとなる。
↓
③BOPへの新ビジネスや新サービスの展開は、そのビジネス基盤の中での展開となる。
↓
④後発でBOPに進出してきた国や企業は、そのビジネス基盤上での展開をせざるを得ない。
↓
⑤ビジネス基盤をつくった企業や国が有利にビジネスを展開していける。
宇井コメント
なるほど、いかに自分たちに有利な市場をつくっていくか、
この辺りには本当に欧米企業は長けていますよね。
ISOなどの標準化にしても、欧米企業がどんどん自分たちに有利な標準を作り上げています。
このことから、国家戦略規模ではないにしろ、我々のビジネスにも活かせる教訓はあると思います。
・いまは、まだ自分たちの市場にはなっていないが、
その市場を自分たちの手で育てて大きくできる市場があるとしたら、どんな市場があるか?
・その市場を育てるにはどうしたらいいか?
・その市場で有利にビジネスを展開する基盤があるとしたら、どんなことか?
・その基盤をつくるにはどうしたらいいか?