コラム - リーダーのルール

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リーダーのルール

感情と論理を制す

最近、気づいたことがあります。

「あれ? そういわれたら
最近自分って、左寄りだなぁ」と。

いえ、左翼・右翼という
政治的な話ではありません。

先日、とあるオンラインセミナーに
参加したのです。

そのセミナーの内容を簡単にお伝えすると・・・

『他人を変えようとして変えられるものではない、
 動かそうと思って動かせるものではない。

 もし、変えたい、動かしたいと思ったら、
 まず必要なのは、信頼関係(ラポール)を築くこと。

 その信頼関係(ラポール)を築くためには、
 相手の話の内容をしっかり聴くことも大事だが、
 それ以上に大事なのは、
 相手のペースに合わせること(ペーシング)』


『物事は単なる現象であって意味はない。
 そこに人それぞれが解釈を加えて
 意味を見出しているだけ』

等々、人間関係・人間心理にまつわる内容でした。

で、こうした内容って、
私が20数年前に コーチングを勉強していた頃に
学んでいたことですし、
なにより講師の立場で研修でも
その頃、よく伝えていたことでした。

が、このセミナーを受けて思ったんです。

『最近、あんまりこうしたことを
 意識していなかったなぁ、

 研修の場でもコンサルの場でもあまり人に
 強調して伝えていなかったなぁ』と。

完全に、論理的な思考に偏っていました。

いかに論理的に問題解決するか、
いかに分かりやすく論理的に説明するか、
いかに理路整然としたビジネス文書を書くか、

研修でもコンサルの場でも、
そんなことばかりを優先させていました。

逆に言うと、人の感情面を少し
ないがしろにしていたのかなと。

人を動かすということでいえば、
以下の図に示す通り、
右脳的な情緒的訴求と
左脳的な論理的訴求が必要。


人間性の低い、信頼関係のない相手から、
どれだけ正しいことを理路整然と、
「こうしなさい、ああしなさい」と
伝えられても、行動は促されません。

どれだけ客観的に間違いのないデータや事実を
示したとしても、信頼関係が築けていないと
人は動かない。

正しいことを論理的に分かりやすく
データや事例を示しながら伝えれば、
人は誰しも変わるし、人はみな動く、
となれば、こんな楽なことはありません。

相手を一人の感情を持った人間として尊重し、
敬意を払い、言っていることを否定せず、
相手のペースに合わせながら、
信頼関係を築いていく。

この信頼関係があってこそ、
論理的思考(ロジカルシンキング)は
力を発揮するのではないでしょうか。

特に組織でリーダーの立場にある人は、
この図をしっかりと覚えておいてほしいです。

なぜならリーダーとして
発揮すべきリーダーシップとは、
人を動かす力だからです。

リーダーシップとは、
「人により良い影響を与え、
その人やチームにとってふさわしい行動を促す力」
だと定義しています。

ただ、その行動を、
強制や権力、暴力によって促しているとしたら、
それは歪んだリーダーシップと言えます。

リーダー(管理職)は、メンバー(部下)を 動かして、
成果を出していく必要があります。

その行動を促すために必要なことを
しっかり念頭に置いていただけると、
今までと違った成果を出していけるはずです。

論理的思考、情緒的思考、それぞれを
身に付けていただける研修もご提供しています。

ご興味のある方は、
ぜひこちらから ご連絡ください。

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御社の実情に合わせて、ご提案いたします。



追伸

ここまで書いて、思い出したのは、
今年のプロ野球日本シリーズでの
DeNAベイスターズの逆襲。

1戦目、2戦目で連敗した後、
ベイスターズの主将の牧選手が、
選手だけの緊急ミーティングを開催。

そのミーティングの場で桑原選手が、
「もっと気持ちを1つにして戦おう」と
選手に呼びかけたそうです。

のちに桑原選手が語ったところによると
「今の雰囲気ではソフトバンクに勝てない。
勝ち負けだけじゃなく、
そういう雰囲気がやっていて腹立たしい。
負けて悔しくないんか?」 という
思いを込めての発言だったとのことです。

(スクールウォーズの山下真司か!?
と突っ込みたくなるのは昭和世代)

桑原選手のこの檄から4連勝での日本一。

「ソフトバンクに勝つためには、
初球ストライクから積極的に打っていこう。
なぜなら、このデータを見てほしい」
というような論理的訴求ではありません。

「悔しくないのか!?」という
完全に感情に訴えるもの。

で、この桑原選手の情緒的訴求が、
間違いなくDeNA選手の意識と行動を
変えたと思います。

まさにリーダーシップ。

そこから大逆襲での日本一。
2戦目まででは考えられない展開でした。

まさかあの強いソフトバンクが、
負けるなんて・・・。

桑原選手の人間性と他の選手との信頼関係が
あったからこそ、
選手の意識と行動を変えられたのだと思います。


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