コラム - リーダーのルール

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リーダーのルール

祝阪神タイガース優勝!~人は評価される通りに行動する

プロ野球は、阪神タイガースが、9月14日、
2005年以来、18年ぶりのセ・リーグ優勝を果たしました。

11連勝で優勝を決めるという、
優勝までのプレッシャーも感じる間もない
ラストスパートでした。

本当に強かったと思います。
昨年までとは全く違うチームに変わった印象。

昨年までと選手の何が変わったのか・・・
強さの要因は何か・・・

データで見ると、打者がフォアボールを選ぶ数が
格段に増えています。

阪神の昨年のフォアボールの数は「358」。
今年は、9月23日時点で「475」なのです。

1試合平均でいうと、昨年が2.50、
今年は、現時点で3.52。

昨年優勝したヤクルトの昨年の
フォアボール数は、442ですから、
既に30以上多くフォアボールを
選んでいることになります。

ちなみに現時点で、安打の数でいうと、
阪神はリーグ4位です。

1位は巨人の1170、続いて広島1129、
DeNA1125、阪神1123。

なぜ、これほどフォアボールを選ぶ数が増えたのか?

それは、

「フォアボールを選ぶことの
評価ポイントが高くなったから」

です。

岡田監督は掛布氏との対談で以下のように語っています。
 ※対談動画:音声が流れます。

掛布氏(以下掛布):一番びっくりする数字は
          フォアボールの数なんですよ。

岡田監督(以下岡田):フォアボールねぇ、お~ん。

掛布:これは、監督がキャンプあたりから
   バッターに色々言ってたじゃん、
   ボールを見極めろとか。

岡田:いや、だから、ボール球を振ってね、
   凡打というのが多かったんで。
   で、開幕前にね、前日に、
   ちょっと、あの~僕が球団に言うたんですよ。
   『フォアボールのね、
   ポイントをちょっと上げてくれ』って。

掛布:素晴らしい!そういうことだったんだぁ。
   だから、みんな我慢するんだ、ハッハッハ

岡田:開幕の前日にね

掛布:球団に

岡田:で、了解を得てね。
   今は1ポイントをね、例えば1.2ポイントとかね。

掛布:素晴らしい!

岡田:(開幕の)前日に、ミーティングで選手に言うたんですよ。
   競ってる時のフォアボールはヒットと一緒だからね。

掛布:一緒、一緒。

岡田:だからねぇ、そういう感覚をね、う~ん。
   ほんと1ポイントが1.2ポイントになるだけで、
   あんなにフォアボールが増えるんだぁ、ハッハッハ。


これ、チームマネジメントに
ものすごく参考になると思います。

・評価の仕方を変えることにより人の行動は変わる

・チームの方針と評価をリンクさせる

・取ってほしい行動を一つに絞る



フォアボールのポイントを
1.0ポイントが1.2ポイントに変えることによって
チームの方針、監督の考えが
選手に浸透したのだろうと思います。

監督が「ボール球を振るな!」「ボールを見極めろ!」
と言っているだけでは、これほど選手の行動を
変えられなかったんではないでしょうか?


組織として、
方針を浸透させ、メンバーの行動を変えたければ、
方針に沿った行動は何かを明確にし、
その行動を取った評価が高くなる、
という仕組みを作ることです。



また、できたらあれもこれも大事だ、
というのではなく、
この行動が変われば他の行動も
自ずと変わってくるというような行動に
絞って評価した方がいいでしょう。

あれもこれも大事と言っていては、
何が大事なのかが伝わりません。


ということで、来年もきっと阪神は強いでしょう。
しばらく阪神の時代が続くかもしれません。


で、翻って我が中日ドラゴンズは・・・

立浪監督の続投が決まりました。
決まってしまいました・・・

夢も希望もありません、

というつもりはありません。

私、人材育成を支援する立場の人間としては、
こう信じています。

「人は変われる」と。

立浪監督もきっと変われます。

しかし、それには条件があります。

学ぶことです。

立浪監督の場合、、
「組織論」、「マネジメント」、
「リーダーシップ」、「コミュニケーション」、
「プレゼンテーション」、「論理的思考」、
「心理学」等野球以外の勉強をしてもらいたい。

バッティングの技術を勉強する立場ではないはずです。

大人になってから変わるためには、
やっぱり「学ぶこと」が必要だと思います。

岡田監督に限らず、またプロ野球の監督だけでもなく
他のスポーツの監督、指導者からも学んでほしい。

トム・ホーバスHC、エディ・ジョーンズ、
眞鍋政義HC、森保一監督等々・・・

学ばない人にリーダーの資格はありません。

立浪監督が1年後、
「お前、変わらんかったな」
と言われないことを信じています。


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