コラム - 人材育成のルール

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人材育成のルール

あえて間違った敬語を使う

とある会社のマナー研修での、

マナー講師(女性)と一人の部長さんとのやり取り。


講師:「『言う』の尊敬語は、『おっしゃる』です。

   よく『おっしゃられる』といってしまう方がいますが、

   これは間違いですよ」。

部長:「えぇ、先生!私、ずっと『おっしゃられる』って言ってきました。

   『おっしゃられる』の方が正しいんじゃないんですか?」

講師:「『おっしゃられる』ですと、二重敬語となって、

   正しくないんです」

部長:「いや、でも、お客さんでも『おっしゃられる』って

   言ってる人いますし、今まで間違っているなんて

   指摘されたことなんてないし・・・。

   なにより、『おっしゃられる』の方が、

   丁寧に聞こえるじゃないですかぁ」


私が、お付き合いしている会社の社長さんから、

部長を対象に「マナーを身につけさせたい」ってことで、

依頼をいただき、30代前半のマナー講師にお願いをして、

研修を行ってもらいました。


私も新入社員研修で「マナー」は教えますので、

ある程度の自信はあります。

しかし、さすがにいつも顔を合わせているような部長さん達を

相手にするとあっては、かなり抵抗ありましたから、お願いをしました。


で、冒頭のやり取りです。

後ろで見てましたが、つくづく自分で講師を

やらなくて良かったと思ったものです。

その場では、平行線のままで、納得していただくまでには

いたりませんでした。


それからしばらくして、

超ベテランのマナーの先生にお会いする機会があり、

冒頭のことをお話したのです。


そうしたら、その先生から返ってきた答えが、

目が覚めるような、これこそマナーの真髄といえる

すばらしい答えだったのです。

どんな答えだったかというと・・・、


「もし、お話している相手の方が、『おっしゃられる』と間違って

使っていたのなら、間違っているのを承知で、

自分も『おっしゃられる』という。

もし、相手が『おっしゃる』と正しく使っているのなら、

自分も正しく『おっしゃる』といえばいいんですよ」


どうですかぁ!

ホントすごいと思いました。

これこそマナーの本質だと感動すら覚えました。

相手にいやな気持ちを起こさせないのがマナーといえば、

まさにその極みですよね。


ちなみに、その超ベテランのマナーの先生とは、

「岩下宣子先生」です。

岩下先生に関する記事

「一瞬でその場の雰囲気を変えてしまうマジック」


昨日、とある企業で6月に行われる営業マン研修の

事前打ち合わせを行ったのですが、

営業マンとして、マナーをどう理解し、

どう実践するのかという話になりました。


そのときに、先方の担当の方からお聞きしたお話が、

以下のとおり。

岩下先生の話に通じるものがあります。


「明治の頃、日本人が西洋人と食事をしたときに、

フィンガーボールの水を飲んでしまった。

それを見て、西洋人は、笑うことなく、指摘することもなく、

同じようにフィンガーボールの水を飲んだ」。


先方の担当者の方がおっしゃっていましたことをもうひとつ。

「型を身につけていて、相手に合わせて型を崩す、

これでこそ、型破りな人間といえる。

型を持たない人は、単なる“かたなし”でしかない」。


歌舞伎の坂東玉三郎さんがいっていたことですね、とは、

あえてそこでは言いませんでした・・・。




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