専門家が陥る罠から解放させる
「曲がる食器」というのをご存じでしょうか?
最近、注目を集めているそうです。
昨日、2012年1月9日のワールドビジネスサテライトの「技ありニッポンの底力」で紹介されていたのが、
富山県高岡市にある株式会社能作の作る
100%錫(すず)でできた人の力で自在に形を変えられる食器。
純度100%の錫は柔らかく、折れ曲がるという特性を持っているため、
このような好みに合わせて曲がる食器が出来上がるということです。
販売する松屋 銀座本店のバイヤー曰く、
「何か一つ驚きがある品物は注目される」とのこと。
逆に言えば、驚きがない商品やサービスは注目されないということですね。
で、この能作の社長が言っていた言葉が非常に印象的でした。
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「最初は、曲がることは欠点だと思っていて、
曲げないためにわざわざ肉厚を厚く鋳造していたりしていた。
しかし、知り合いのデザイナーが、能作さんの錫(すず)は曲がるんなら、
曲げて使ったらいいんじゃない、とまさに逆転の発想で・・・」
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このデザイナー、素晴らしいです!!
自分たちの業界にどっぷりつかっていると、
意外に視野が狭くなるということがあります。
思い込んだら、それ以外のことが考えられなくなるってことありますよね。
まさにそれと同じ。
専門家だからこそ、発想が逆に狭くなってしまう。
ある意味、専門家が囚われてしまう罠ですね。
その罠から解放するのが、コンサルタントの一つの役割でしょう。
そう考えています。
その業界に浸かっていないかららこそできる発想を、
ぶつけて、新たな発想を促していく。
もっともっとそれができるコンサルタントになって、
価値を感じてもらえるようになっていきたいものです。