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働きがいのある会社づくり~青山フラワー・マーケット

2010年2月22日「カンブリア宮殿」より

今回のゲストは、青山フラワーマーケット(花屋)
展開するパーク・コーポレーション 社長の井上英明氏。

色々なビジネスのエッセンスが盛り込まれた内容でした。


●井上氏が語る成功の方程式・・・

・ビジネス面

ビジネス面でいえば、僕はもうとにかく、仕事をうまくやるには、

どこまでお客さま目線、商売人の目ではなくて、

「本当にピュアに、お客様が感じられることを感じられるかってことしかないと思いますんで、
それを日々、ちっちゃいことの積み重ねをいくつそこに取り入れて行くのかっていうのが、
一番大事なことなんじゃないかな。」


・人材育成面

「(社員の)モチベーション的なことで言うと、
絶対に人って言うのは、自分を高めたいっていう気持ちがあると思うんで、
そこに意識をすると、僕はあのぉ、モチベーションは下がることはないと思います。」



井上氏が、この成功の方程式を語る前に、
青山フラワーマーケットにおけるさまざまな事例が紹介されていましたが、
全て、この2つの方程式に則っているものでした。


ビジネス面での成功の方程式、「顧客目線で考える」に関しては、

①買い物の楽しさを演出する
 顧客の立場:「自分ではなかなかきれい花束は作れないなぁ・・・」
  ↓
 花の種類で分けて陳列するのではなく、色で分けて陳列。
 これにより、顧客自身が花を選んで、花束を自分でアレンジしやすくする。


②魅せる売り場
・顧客の立場:110cm~120cmに目が行く(ゴールデンゾーン)
  ↓
 ここにお薦めの商品を陳列し、目を引きやすくする。


③生活に花を
・顧客の立場:ダイニングや玄関にどんな花を置いていいのか分からない、自分で選ぶには自信がない
  ↓
 エントランスブーケ、キッチンブーケ(グラスブーケ:グラスがあれば、花瓶がなくても生けられる)
 生活シーンをイメージできるような名前を付けたブーケを商品化
 

④男性にも花を
・顧客の立場:花を持ち歩くのは気恥ずかしい
  ↓
 花が隠れる包装、ボックス入りのブーケを商品化

が紹介されていました。


これらのアイデアは、お客様の声から具体化したものだそうです。

井上氏曰く、「アイデアはお客様からもらっている。
お客の声を聞いて「あ、そうか」と」とのこと。


人材育成に関しては、このようにも語っていました。

枠組み(ルール)は決めて、その中で裁量権を与えて任せる。
(スポーツでいえば、ルールはある。あとは、そのルールに基づいて、
どう戦うかは、選手が決めなさい、という感じ。)

マニュアルがあったら、やる気が出ないですよね。
言われたことをただやるのでは、自分の成長を感じられない。
一番大事なのは、そこに帰属することで自分の成長が感じられること。

自分を高めたいという気持ちはだれもが持っている。それを信用している。

信頼がやる気を引き出す。任せて育てる。

のびのびとした環境にいるときにいろいろな発想が出てくる。



また、この花屋、お店のコンセプトとターゲットが非常に明確です。
とんがっています。


●コンセプト

日常用の普段使いの花を「つい買っちゃった」というようなお店

●ターゲット

個人の自宅用(冠婚葬祭、生け花ではない。法人でもない)


中小企業診断士の勉強をしているときに、講座の先生がさんざん言っていました。

店舗のコンセプトを明確に答案に書きなさい、
どのお客を相手にするのか、ターゲットを明確に書きなさい、
って。


やっぱり「儲かっている会社」って基本に忠実なんですね。


ちなみに、東京・渋谷の駅ビルにある東急東横店では、
8坪で年商4億円、
1坪あたりの売上高でいえば、一般の花屋の40倍(一般の花や10万円)

年間来店客数20万人

とのこと。

もちろん、全部の店舗が東急東横店のようではないと思いますが、
単純にすごいです。


テレビを見ていても、「ダイニングブーケ」は買いたくなりましたから!


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