相談した時によくある会話のパターン・・・。
先日、とある企業で「ビジネス・コーチング研修」を行ったときのこと。
上司役と部下役に分かれてロールプレイングをしていただきました。
「コーチング」のスキルについては一切お伝えせず、一度やってみてください、
ということでのロールプレイング。
シチュエーションとしては、部下が上司に
「やろうやろうと思っていても、ついつい後回しにしてしまう」
ということで悩んで、相談に来たというものです。
部下:健康のために歩こうと思っているんですけど、なかなか歩けないんですよね。
上司:だったら、万歩計買うといいよ。万歩計持っているだけで意識するもんだし。
部下:万歩計ですか、今、金欠状態で、お金をあまり使いたくないんですよね。
上司:小遣いためて買えばいいじゃん。もしくは、表をつけるといいよ。
部下:どんな表ですか?
上司:目標の距離を書いて、線を入れて、毎日歩いた距離を記入して、折れ線グラフにして・・・。
部下:あぁ、そんなのもいいなぁとは思っているんですけど、問題は、寝ちゃうってことなんですよ、
ご飯食べたら、横になって、すぐ寝ちゃうんです。
上司:じゃあ、ご飯食べる前に歩いたら?
部下:いやぁ、どうしてもお腹がすいちゃうんで、食べないと歩けないですね。
上司:じゃあ、もも上げだけでも、家の中で寝ちゃう前にやったら。10分でも有酸素運動になると思うよ。
部下:そうですねぇ、ただ、下の住民もいるんであんまりドタドタしたくないんですよね。
それに、家の中で運動するよりも、外に出たいですね。散歩は好きなんですよ。
上司:時間はあるの?
部下:歩く時間はあります。
上司:駅からの帰り道を遠回りして帰ったら? 歩く癖をつけるためにも。
部下:う~ん、そうですねぇ~。
笑っちゃ失礼と思いつつ、笑っちゃいました。
まぁ、ここまでひどくないにしても、よくあるパターンではないかと思います。
上司が一生懸命アドバイスをするけど、
なんか暖簾に手押し的に、話がふわふわして、本当にやりたいのかどうか疑わしくなる。
こんなケースは、上司としてはやりきれない気持ちになりますね。
もう少し違った質のコミュニケーションが上司にも求められるでしょう。
こんなパターンを避けるために、どんなコミュニケーションが取れればよかったんでしょうね?
※本ダイアログは、受講者の方の了解を得て、掲載しています。