どんな気持ちで仕事に取り組んでいるか?
2010年1月19日放送のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」より
本回のプロフェッショナルは、アメリカで活躍している移植外科医の加藤友朗氏。
難しい移植手術を手がけ、多くの命を救っている名医です。
そんな加藤氏に対して、茂木健一郎氏の質問。
茂木氏:
「加藤さんとこに、いらっしゃる患者さんはね、他の病院で治療法がないとか
言われてこられる方もいらっしゃると思うんですけど、
そういう方には、
どういう気持ちで向き合うんですか?」
こういう、“気持ち”や“考え方”に関する質問は、
その人の仕事に対する姿勢・心構えを聞き出すことができます。
「他の病院で治療法がないといわれたお客様には、どんな対応をされるんですか?」
と聞いた場合は、行動面の質問になります。
それと比べれば、違いが分かるのではないかと思います。
(決して、行動面を聞いてはいけないわけではないので、
その点は誤解しないでください)
ただ、気をつけないといけないのは、
プラスの話の中で、気持ちや考え方を質問するのはいいのですが、
マイナスの場合です。
マイナスの話の場合に使うと人間関係を悪化させる恐れがあります。
たとえば、部下が同じようなミスを繰り返したとします。
「○○君が、どういう気持ちで仕事に取り組んでいるのか、おれはそれを聞きたい!」
ってやってしまったら、部下としてもかなり追い込まれますもんね。
ちなみに、先述の茂木氏の質問に対する加藤氏の答えは次の通りでした。
加藤氏:
えー、ただ、あの、まぁ、ひとつずっと自分の中で大切にしているのは、
とりあえず最初に「No]と言わない。
なにか、言われたときにですね。これはできないなと言ってしまえば、
それで終わりなんですが、確かに普通に考えたら、できないだろうけれど、
もしかしたら、何口かあるかもしれないな、と。
加藤氏の仕事に対する姿勢や患者さんに対する姿勢が分かります。